1654「ボケ防止に料理でも」(5月31日(木)晴れ)
今日で五月もおしまい。月日の経つのは早い物、誕生日から1週間、5000日を切った残りの日々からまた7日間が消えた。その日、その日の用事をこなしているだけの私。目の前の問題が一つ一つ消してゆき、過去という蔵の中に入れられてゆく。
株価の確認、郵便局で送金、銀行で残高確認、自分の昼飯、晩のおかずの買い出し、TVでプロ野球、私の好きな楽天、今年は負けてばかり、松井や岸は何をやっているのだろう。
知的という言葉はどこへやら・・・・。もっとも私たち風情が知的と言ったところで世界に影響は全くない。衰えと死はすべてを飲み込み、その個人をやはり過去という蔵の中に入れてゆく。
中国語の宿題。状況を自分で作り出し何か別れの言葉を考えなさい。
これをもちろん中国語に訳して発表するという宿題。
私の考えたもの。主人公は家族でも、恋人でもない、死にゆく私。
「みなさん、大変お世話になりました。いよいよ旅立ちです。本当にお名残り惜しい。
フランス語でサヨナラは「au revoir!」というのだそうです。中国語では再见ですね。
しかしフランス語にはもう一つ別れの言葉があります。「adieu」
これは中国語では何と言ったらいいのでしょうか。「adieu」「adieu」でも私のことを忘れないでください。ときどき別れた場所に来てください。
でも泣かないでください、実は私はそこにいません。
風になってあの大きな空を引き渡っています。
朝は鳥にあってあなたを目覚めさせます。夜は星になってあなたを見守っています。
・・・・・どこかで聞いたような文句でしょう?
最後に私のお墓は・・・・どこに入れてくれても構いません。
灰にして海にばらまいても大きな樹の下に埋めても結構です。
皆さんが一番いいと思う方法を選んでください。以上です。」
冷蔵庫の中をのぞく。生きている限り、腹は減るから飯は作らねばならぬ、一人の外食は好きではない。自分の飯を作ることは苦にはならぬ。
冷蔵庫の管理で注意するのはあの賞味期限というやつだ。
牛乳は賞味期限まであと2日、明日の朝は絶対にこれを飲もう。
野菜室を開ける、しなびた小松菜。半分に切った玉ねぎ。しめじも足が速い。
しなびたと言えば、私のどこやらもとっくにしなびてしまった・・・・。
肉は買ってきたものを必ず小分けして冷凍庫に入れておく。大体1回分60g前後。
こちらも大分干からびた様子のひき肉。
荻窪に買い物に行く。夕食をイメージし、冷蔵庫にある物を勘案し、食材を買う。
この前の昔の工場仲間の集まり。あるワンマンだった男はカミサンの調子が悪く今は自炊している様子。少し元気がなくボケも回ってきたか。その男が言っていた。「女がぼけないのは料理を毎日作るからかもしれぬ。あれは結構頭を使う。」今頃気が付いたか。
買い物から帰るとすぐに呼び鈴がなった。「宅配です!」
過日、友人に進められて、ヨシムラフードという会社の株を買った。株式分割をするから株数が倍になるというので買った。確かに株数は倍になったが、値段は半分になり、全体価値としては変わらない。ところが会社は今度は株数を半分にするといった。株価は変わらない。私の投資金額は半分になってしまった。悔しい!
しかしその会社がふりかけやソーメンやふりかけの詰め合わせを送ってきた。
東北の会社の様で「わが社の株主になったからにはわが社の製品を知ってもらいたい。関連会社の詰め合わせを送る。」というような挨拶状。
ガールフレンドのAさんが来て夕食。小松菜で味噌汁、しめじとひき肉を炒める。それに買ってきた鰈を煮る。
それをさも君のため作ったような顔をして恭しくテーブルに並べる。人世、演技も大切!
食後ヨシムラフードのふりかけ等を、Aさんに事情を説明しておすそ分け。
こちらの損は全く無視して彼女曰く「こういう会社いいわ。」の連発。
現実主義的・・・・これだからたくましいのかなあ!あのソーメンは一本いくらにつくのだろう!今頃友人も渋い顔をしてソーメンを食っているのだろうか。
最後に、事情があって一人になった男に、私は勧める。「自分の飯を作ることを趣味にしなさい。」なかなか奥の深い楽しいものですよ。
註 ご意見をお待ちしています。
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