1671「続・軽費老人ホーム」(82()晴れ)

 

1656101号室の57歳の女性の話を書いた。

まだ57歳と言うのに要介護、立ち居振る舞いがままならず、ときどき救急車に運ばれてゆく状態。あれから2か月、事は意外に順調に進み、81日に出てゆくことになった。私の書いた確認書が案外効果を発揮したのかもしれない。

729日のことである。私は出てゆく前に一回くらい彼女と顔を合わせておこうと訪問した。声をかけると普通に出てきた。しかし鼻にチューブを刺しており、酸素を吸っている様子。「お世話になりました。」と意外にはっきりした声で言うが、弱っているのは間違いない。ただし6日に引き渡しが行われるが、というと「聞いていない。私は引っ越すからいない。」もうこの段階になるとすべてケースワーカー等が行うのだ、と知った。

30日。隣に40歳を少し超えた独身の女性が住んでいる。その彼女から電話。

「夕べ、外に出るとあの方が倒れていました。そして「助けてください。」とおっしゃるのです。救急車を呼び、河北病院に運ばれました。あの方は「来月川口に引っ越すと言っておられましたが大家さんはご存知ですか。」

川口市安行領家に引っ越すという事は不動産屋から聞いていた。それがどのような老人ホームであるか知らぬが、ケースワーカーが探した様子であるから軽費老人ホームの一種なのであろうか。何にしても見守りをしてくれるというのが良いと思う。

夜不動産屋から電話。「ケースワーカーからの話で、救急病院に運ばれたそうですが、1日の引っ越しは予定通り行うそうです。鍵がないのですが・・・・」

そして昨日。また朝から30度を超え暑い暑い!

9時、引っ越し業者と杉並区社会福祉事務所に勤めるという人が来た。いかつい男性を予想としていたが20台と思える楚々とした美人であった。もちろん部屋の主はいない。

鍵を開けると救急車で運ばれたせいもあろうけれど、そのままの状態。

引っ越し業者は運転手のほかに数人のおばさん部隊。

「事前の話通り、照明器具、エアコン等の設備をのぞいてみなもっていってほしい。」

するとケースワーカーが「介護用ベッドなどの介護器具はほとんどレンタルされているようで・・・・。あとから業者がきます。」

そうか、最近はどんな器具でもレンタルという使い方があるのかとびっくりした。

それでも1時間後にケースワーカーから「終わりました。」との連絡があり、行ってみると小さな酸素ボンベとJCOMのテレビ接続器具が残るだけになっていた。

6日に最終立ち合いを行いますから、それまでに・・・・。」という事であった。

とにかくこれで一件落着、私は肩の荷が下りた気がした。

杉並区社会福祉事務所の女性と立ち話。

「実はもう一軒、問題の家がある。そちらはぼけてはいないが90歳を超えている。」

すると彼女は

「どの方であるかはわかっています。向こうさんも心配しておられて、近々親族が集まられて、どのようにするか決められるそうです。」

そうか。ケースワーカーはこんなところまで情報を把握しているとびっくり。

「その結果が出ましたら、こちらにも教えてくれませんか。」と言っておいた。

独居老人が増える時代。結局現代はセーフテイネットは社会保険事務所、明日は我が身と思いながらがらんとなった部屋を眺める。

後記1 6日の最終立ち合いは順調に終えた。部屋はなかなかきれいに使われていた。

2 女性の引っ越し先はウエルハウス安行と言うところ。場所は埼玉高速鉄道安行戸塚駅より赤羽駅東口ゆきバス「安行支所」停下車、徒歩約20分とあるから田舎であることは間違いない。写真で見る限り10-20戸程度のアパートのように見える。ウエルハウスは有料老人ホーム事業及び介護施設事業を展開している民間会社の様だ。有料老人ホームは、介護が必要な方々や、健康面で不安を抱える方々にとって、その不安を解消するサービスをご提供するとある。具体的には24時間管理人常駐対応、食事の提供、安否確認、緊急時対応、生活支援、ライフサポート、郵便受付・宅配受け取り代行、タクシー呼び出し代行、ごみの回収と搬出、安心・安全・健康などと歌っている。利用料金は初回預かり金が20000円、利用料金が食費を含め、月20万円あまり。

 

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