1681「忖度と宮川選手問題」(9月2日(日)曇り)
四谷で詩吟の練習の後、四谷クラブでa氏、b氏と飲む。
a氏の話:養老武か誰かの本に書いてあったとそうだ。「どうも日本は悪い方向に進んでいる。欧米型の契約社会になり、日本らしさが失われている。」
「そしてその主な原因がマスコミやゆがんだ民主主義ではないか。」
「加計事件などあれだけ騒いで結局どういう結果が出たというのだ。」
「小池さんもずいぶんマスコミが持ち上げ騒いだが、結局何が得られたか。」
「しかし私は小池さんに一つ同情するところがある。民主主義はたとえば一人の大金持ちと99人の貧乏人の社会では金持ちの金も分配談議になってしまう。金持ちはたまったものではない。ところが地方税が多いのは東京都だけだ。寄ってたかって分捕ろうとしている。」
「忖度は必要だ。あれがあって初めて日本らしい社会ができる。」
「ところがその忖度と言うものを、学校も社会もかていも教えなくなっている。」
「忖度はいろいろな経験を通して学んで行く者かもしれぬ。
そんな話からあの体操の宮川選手の話になった。
いろいろあったが、分かりにくい事件などで経緯をまとめると次のようなことか。
「体操界に君臨する塚原夫婦。光男氏は「月面宙返り」の大技でミュンヘン五輪(1972年)など五輪3大会で金メダルを取った。千恵子氏もメキシコ五輪(1968年)の団体女子の入賞時のメンバー。だが指導者となったこの夫婦、問題が取り沙汰されるのは今に始まったことではない。
1991年に塚原選手夫妻が指導する朝日生命ばかりにいい点が与えられると問題になり夫妻はしばらく一線から消えていた。しかしその後息子の直也選手の活躍等もあり戻っていた。
今回宮川選手が日本体操協会に速見コーチから暴力行為を受けたとして訴えた。協会は他の選手等の話も聞き、速見コーチに無期限の登録抹消処分を行い、コーチもそれを受け入れ、一方で謝罪もしている。これより事前に塚原夫人による宮川選手に対する聞き取りが行われ、その際「あのコーチはダメ」、「だから環境を変えなさい」、「私ならあなたの100倍は教えられる。」などとした。
しかし宮川選手は速見コーチへの処分が重すぎる、けがを覆うような行為はなかった、などと言い始めた。さらに矛先を協会そのものに向けた。するとマスコミが飛びつき、1991年の事件で被害を被ったらしい選手OBまで騒ぎ出し、反論等出したものの塚原夫妻が追いつめられる事態になった。さらに謝罪文まで出したが、自身の進退問題には触れていない、など正義ズラで論陣を張るマスコミまで現れた。」
一方で忘れてはいけないことがある。現在の宮川選手のおかれている状況。1999年生まれ、18歳、西東京市出身、身長/体重:141 cm / 34 kg、セインツ体操クラブ。西武台高等学校卒。大学へは進学していない。2歳の時から体操競技をはじめ、リオデジャネイロオリンピック代表に選ばれた。
この5月に体操の世界選手権代表選考会を兼ねた個人総合のNHK杯では、全日本選手権で3連覇した村上茉愛(日体大)が合計168.530点で2年連続2度目の優勝を果たした。
上位選手は村上
茉愛、寺本明日香、畠田 瞳、杉原愛子で宮川選手は6位で代表は5人選ばれるそうだ。みんなちびっこ。142-155センチ。36-48kg。比較しても特に宮川選手は際立つ。そうでなければ体操選手になれぬ様子だ。杉原のみ朝日生命のようだ。
・・・・事件を自分勝手な推測を入れながらまとめてみると
「宮川選手はオリンピックに出られるか瀬戸際、コーチも叱咤激励し、暴力までふるった。それを協会に訴えた。家族の助言があったのかもしれない。協会はコーチを除名処分と言うきつい処分にした。宮川選手がそれでは重すぎると抗議した。しかしこの辺からマスコミが飛びついたから話がおかしくなった。件のコーチは非を認めやめてしまった。マスコミは昔の事件やその関係者まで引っ張り出して塚原氏のネガテイブキャンペーン。千恵子氏もたかが18歳の小娘の話、大人の対応をすればよかったが、つい感情に走った。しかしマスコミがうるさいこともあって、塚原氏も出てきて平謝り・・・・。しかし宮川選手を別の視点で考えれば、一個の若い女性としてそれほどまでしてオリンピックに行くことがベストなのか。家族とも相談して体操をやめることも考えたのではないか。その結果謝罪も受け入れぬ・・・・。」
あのコーチの暴力はいけない、一番印象に残った。今の教育と昔の教育で一番変わったところは何か、と言えば暴力に対する考え方だ。そして多様な価値観。人生はお国と名誉だけではない。宮原選手は、変な医者が応援についたとはいえ、コーチとも協会とも溝、本人のやる気も含めてオリンピックへの道は遠のいたのかもしれぬ?教えられるところの多かった事件のように感じた。
註 ご意見をお待ちしています。
e-mail address agatha@ivory.plala.or.jp
ホームページ http://www4.plala.or.jp/agatha/