1708「あすへの話題と私のふつぶつ」(1213日(木)晴れ)

 

126日づけ日本経済新聞夕刊の「あすへの話題」欄に、作家の江波戸哲夫氏が短いエッセイを書いていたがその通りと思った。

(経済の極意に関する至言で一番多いのは人材育成であったが)私が評伝を書いた盛田昭夫氏の至言はこうである。「日本で最も成功している企業は、全社員に運命共同体意識を植え付けた企業である。」彼は部下と喜怒哀楽、汗涙を共にすることで実現した。・・・・・二番目以降には「現場に出ろ」「経営の透明化」「仕事を楽しくする」など経営入門書によく出てくる至言が並ぶ。

(私のぶつぶつ)一人一人が自分の役割をはたしていれば会社は発展するか、というとそうでもないように思う。全社員が自分と同時に会社のために、という意識を持ってもらうことが必要。正社員と非正規社員の違いで、同一労働同一賃金論だけでは収まらぬ。

2000年ころのピンチから立ち直った日産。ゴーン氏は、目に見えぬ業績以上に会社をなんとかせねばならぬという意識を植え付けることに成功したからと思う。彼を追いだした今後の日産にそれができるだろうか。東芝、シャープ・・・・、わずかの持ち株を如何するべきか悩む。

江戸氏の人の別のエッセイもなるほどと思った。1213日付

「権力を批判していたものが自ら権力を奪い取ると急変貌する場面を何度か見てきた。私がもっとも鮮明に記憶しているのは、・・・・社会党委員長の・・・村山富市氏だ。それまで社会党は「自衛隊は違憲、日米安保条約は廃棄」を党是としてきたが、総理代人になったとたんこう宣言した。

「自衛隊は合憲、安保条約は堅持」

最近では都知事も小池百合子氏がそうだろう。特に都政のブラックボックス化批判には、当選後「あなたこそそうだろう」という声が・・・・・・」

しかし江戸氏は最後に次のように言う。

「こんな国民にこんな政治家」と言ったのは誰だったか?だがその言葉を行き止まりの墓碑銘とするのではなく、前進のためスタートラインとしなくてはなるまい。・・・・かないもしない大跳躍を夢見るのではなく、現実に半歩でも前に進む道を見つけねばならない。」

(私のぶつぶつ)安倍政権が長く安定している。首相は政治の執行責任者出る。極端に言えば与党も野党アもあとは外、貢献するにしてもそれはお助けマンとしての役割しかない。執行責任者で一番大切なのは過去の経験と反省に立ったバランス感覚ではないかと思う。それゆえ彼の場合は一度首相を経験し、失敗したことが強みになっていると思う。小池氏に次の選挙で投票するかどうか決めていないが、彼女もまた都知事を経験して多くを学んだのだと思う。

もう一つ、今度は別の人。1210日づけ同じ欄に、コニカミノルタ取締役会議長松崎正年氏。3件の社外取締役を仰せつかっているが、就任を打診されたとき以下の三つを確認するというのだ。

第一はその会社が特に経営トップが、ガバナンスをよくすることに関心を持っているかということ。なぜなら関心の乏しい会社の社外取締役になって建設的な意見を言っても煙たがられるだけと思うからだ。

第二は取締役会の役割が、経営執行上の意思決定を担うマネージメントボードでなく、経営の執行を監督するモニタリングボードであること。・・・・その会社の事実をよく知らぬまま、個々の経営執行条件について意思決定するのは、ためらいがあるからである。

第三は社外取締役としての私に期待することは何かが明確であること。

そして最後に「在任期間を残して次年度も引き続きお受けするかどうかは、期待に応えられているかどうかで判断している。」

(私のぶつぶつ)社外取締役というのはいつも何をするのか、と疑問に思っていた。会社のことがわかるわけでもないのになぜ置く必要があるのか、そしてそれを法律で義務付けるのか、しかしこの人のようにスタンスを割り切って引き受けられるのは立派と思う。

社外取締役についてHOYAの株主総会が印象に残る。あそこは社長を中心に右に会社を動かす実行部隊、左に社外取締役を配置、社長がその役割を仕切っていた。

ある会社の話だが、次々怪しげな会社を買収し、その数確か200近くとか。社長は若くその考え方は「資産が3億あり毎年1億の赤字を出しているような会社は安く売りに出ている。買収して毎年利益が出るようにすればいい。」というような事らしい。しかし買いすぎて赤字。実績のあるコンサルタントを入れた。その助言に従い当面現在の会社の整理に向かうことにした。助言を受け入れる社長なら立ち直るかもしれぬと株を当面持ち続けることにした。

・・・・情報はできるだけわが身に引き当てて考えるようにしている。こうすることが若さを少しでも保てる源泉と思っているが、皆さんはどうですか・・・・。

 

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