1711「独居老人の師走」(121日(土))

 

年を取ると月日が経つのが早くなるように感じる。

もう12月。先生も走るというほど何となく忙しく感じるこの月。

従妹からお歳暮が送られてきた。みかんにしらすと桜エビの詰め合わせ。

二つも来た。本当は一つのところだったのを間違えて送ったのか、とも思ったが根が食いしん坊の私、さっそくシラスを夕ご飯の副菜にすることに決定。

私も先日お歳暮を贈ったけれど、何を送ったか・・・・考えたが思いつかぬ。

こんなところにもボケの症状があらわれてきたか。

しかしこんなボケはまだいいのだろう。

6月に中学校の同期会をやって40人近くの出席をいただいた。その時の幹事の忘年会をやることになったが、一人が言う。「昼間にしてくれないか。カミサンが認知症で夜は家にいないとどこに行くのかわからぬ。」・・・つらいだろうなあ、と思う。

12月はなぜ忙しく感じるのだろう。

西鶴の世間胸算用のころは、どのようにやりくりして新年を迎えるかで忙しかった様子。

借金取りが巷を駆け巡っている。掛け金の取り方を伝授している。

しかし現代はそれほどではない。一人暮らしの老人の私が忙しいのは忘年会等。

もっともこれは家に引っ込みがちではいかん、と自分で作り出しているものなのだが・・・・。

それに年賀状。これもいつまで続けられるがわからぬが、とりあえず今年はまだ書くつもり。私の場合は筆で書いたあいさつ文、自分の写真、干支の絵などでつくる。まだ元気で生きていますよ、と皆に言ってみたいからだ。

人がいて自分がいる世の中。そういえば今日は詩吟のa先生から面白い電話。

「やっと私の詩吟がジョイサウンドに入れてもらえることになったのよ。リクエストがあるほどいいって言うから、カラオケでは是非かけてね。」

「おめでとうございます。」

カラオケボックスで詩吟を要求するやつがいるのかなあ?それでも「タイトルは寒梅でしたか。」「「寒梅のように」です。」CDが「完売」されることを祈るとしよう。

このごろテーマ単位で仕事をし、一つ一つ仕事を過去の記憶の中に放り込むようにしている。

難しく書いたが、年賀状も全部決めて印刷しあて名も書き投函するまでが一つの仕事。

そのうち一気にやりたい。

昼間荻窪で買い物を終え、帰ろうとするときb君に会った。

「どうせ暇なんだろう。」と。いつもの様に公会堂喫茶で一服。

日産のカルロスゴーン氏の10億近い報酬が高いかどうかから始まった。

「決して高くはない。日本の経営者の給料は低いが欧米ではあの程度は当たり前、それに野球選手を見ろ、平気で何十億を得ている者がいる。」

「渋谷で売り出したマンション、一億強から5億円以上だと・・・・。それが売れる。IT業界などの成功者がキャッシュで買ってゆくそうだ。」我々はつましいものだ、と話し合う。

しかし上には上、下には下。夜見たテレビ。上海が映し出されている。

米中貿易戦争の影響かどうか知らぬが、ネオンがずいぶん少なくなっている様子。

放送は親子戦争、つまり親子の財産の取り合いの話であった。

儒教思想では「親は大事にするもの」であった。

しかし上海では子に捨てられ、あるいは子に財産を奪われ途方にくれる親が急増している、それを救おうとボランテイアの弁護士が活躍している話。

背景には子の教育の問題がある。教育ブームらしいが、その費用はうなぎのぼり。すると嫁さんと折合の悪い親など出て行ってくれ、という事らしい。

背景には女が強くなったことも上げられるか。

しかし老親を大事にせぬ環境で育ったその子は、自分の親にどう接するだろうか。

幸いなことに自分自身はまだ健康。ガールフレンドのAさんもいる。子たちも三人、それぞれに立派に生活しているから幸せというべきか。

まもなく夕飯にAさんがやってくる。鍋の子持ち鰈もおいしく煮えてきた様子だ。明日は詩吟の発表会、あさっては習字に会社の仲間の忘年会、4日は鎌倉に高校仲間とハイキング、6日は中国語のレッスン・・・・カレンダーを眺める!

 

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