1715「年寄りのシルクロード旅行」(1月22日(月)晴れ)
「西安に行きたい、しかし兵馬俑と大雁塔を見ただけで帰ってくるなんて嫌だ。」
西安に行きたい理由は、まだ行ったことがない、秦の始皇帝の兵馬俑は一度は見てみたい、大雁塔には「大唐三蔵聖教序」が彫り付けられた石碑がああるが、あれは習字の楷書の手本とされるもの、是非見てみたい、唐や隋のころの都であった、ことに玄宗皇帝や楊貴妃が活躍したころは世界の中心くらいに発展した町、そんなところが旅情を書きたてる。
しか大手旅行社のパック旅行は兵馬俑と大雁塔をちょこっと見るだけ、できるだけ短く、安く抑えようとしているものばかりで味気がない。
三つ案を考えた。一つは一人で旅行に行こうというもの。
一人で西安に泊まり、1週間もいれば見盡せるだろう。それに調べているうちに近くに洛陽があることに気が付いた。そしてその近くに龍門の石窟。この石窟は中国の三大石窟の一つ、隋唐ができる少し前に栄えた北魏がこの辺に栄えた。王が仏教に熱心で、ここに多くの仏像を彫った。その壁には書でいう楷書の原型になる文字で、仏像の由来などが何か所にも彫られている。北魏様式と呼ばれ、書では有名。西安から高速で1時間半で行け、石窟のそばで止まることも分かった。1週間もいればここもゆきたい。・・・・しかし若いころはバックパッカーまがいの旅行もしたけれど、今77歳、どうも不安だ。
二つ目は西安外国語大学の短期研修である。ゴールデンウイークに西安にゆき、大学のそれなり寮に泊まり。午前中語学研修、午後は近くの観光地訪問、現地学生との交流、文化体験などで過ごすというもの。大いに惹かれた。但し語学研修が5日間だけで簡単すぎるように思った。
但し最後に60歳から65歳は医者の証明が必要、などあった。78歳はどうしてくれると問い合わせたところ、西安外国語大学の方でそう言っているという事だが、問い合わせてくれた。すると健康証明書、免責証明書、健康保険証、家族の同意書などを条件に良いという事になった。
三つめは西遊旅行社のパックツアー参加である。「蘭州・敦煌・西安・河西回廊を行く」
「河西とは中国甘粛省の黄河から西,祁連(きれん)山脈の北側にそった狭長な地域である。俗に河西回廊といわれ,砂漠の中にオアシスが点在してシルクロードの東端を形成する。漢の武帝はここを占拠していた匈奴を撃退し,東西貿易路を確保した。」
飛行機で中国のどこかの都市で乗り換え蘭州に行く。むかしJICAからの調査で蘭州に行ったことがあり懐かしい。2日目から旅の開始。バスで武威をへて張掖(zhang1ye)にゆく。三日目は嘉峪関
(jia1yu4guan1)。ここは万里の長城の西端が見られるとか。4日目に唐代壁画の残る楡林窟(?lin2ku1)を経て敦煌へ。4日目、5日目、6日目は敦煌敦煌山荘に泊まり、市内観光、莫高窟(mo4gao1ku1)等見物、この間に陽関や玉門関も見る。7日目は敦煌を経て24時間の列車旅。西安には8日目の朝につく。一日兵馬俑、大雁塔見物で過ごす。9日目に帰国。洛陽がないこと、西安の滞在期間が短いなど問題もあるが魅力のあるコース。
陽関や玉門関は漢詩で有名である。
王維の「元二の安西に使いするを送る」
・・・・君に勧むさらに盡せ一杯の酒、西の方陽関をいずれば故人なからん
王之渙の「涼州詩」
・・・・「羌笛何ぞ須(もち)いん楊柳を怨むを,春光度(わた)らず玉門関」
早速吟じてみた。誠に唐の時代は陽関や玉門関は地の果て、そこを超えて任務につけば一生帰れぬ蛮族の地であった。
三番目も最初は一人で行くことを考えた。旅行社は75歳以上は家族の同意書が必要など言っていた。迷っていたところ、弟が一緒に最後の旅行についてきてくれると言い出し、これで決まりにした。コースにきついところはないか、と聞いたがそれほどではないようであった。長い海外旅行はこれが最後になるかもしれぬ、と思いながら私はいろいろ夢を見始めている。
6月22日出発、あるサイトによると
敦煌:砂漠気候、北緯40.15度、標高1,140m平均気温6月23.4度(16.4−32.2)降水量7o、旅行時期としてはなかなか良いと思い期待している。しばらく夢を見たい・・・。
追記 一人は中国語の先生。もう一人はこの辺を専門にずいぶん旅した人。
「今がラストチャンスかもしれない。中国はどんどん変わってゆく。やたらと高層ビルを建て、観光資源開発にも余念がない。外には高速道路や高速鉄道を通す。」そういえばCCTVに名も知らぬ中国の街がものすごく開発された様子が映し出されている。またCCTVでは敦煌の壁画修復に長い間携わっている男の話が紹介されていた。
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