1750「韓国との貿易摩擦について思う」(726 ()曇り)

 

政治議論が好き、韓国嫌いという友人からメールをもらった。

「この頃貴兄の書き物作品には、政治上の微妙な問題を掘り下げているものが少ないですね。一度日韓問題を掘り下げてみませんか。」

日本と韓国は双方にとって相手がほかの国とは異なる特殊な関係にあるのだ、と思う。

徴用工問題など、昔政府間で取り決めた事柄を無視して、現在の状況だけで物事を決め、突っ走ろうとする韓国。それに業を煮やし日本が怒って発動した今回の三品目の輸出規制と、さらに82日に予定されているという韓国のホワイト国外し。

日本は輸出禁止しているわけではない、輸出管理を強化するだけだ、報復ではない、とするが「信頼関係が失われた。」とも言っているから、報復の要素が全くないわけではあるまい。

ただ基本的にはこの問題は騒ぎすぎのように見える。さらに言えば騒ぐことによって、反日という主題のもとに国民をまとめようとする文政権のあがきに見える。

私の復習の意味も含めて経過をおさらいしてみよう。

日本政府が74日に実施した対韓輸出の新たな方針は次のようなもの。半導体やディスプレイの製造に必要な感光材(レジスト)、エッチングガス(フッ化水素)、ディスプレイ用樹脂材料(フッ化ポリイミド)という3品目について、従来の簡略な手続きを改め、個別に輸出許可申請を求めて輸出審査を行なう方針に切り替えるという内容。

かって中国がとったレアメタルの輸出規制を思い出す。

このくらいのことはどこの国との間でも起こりうる。日本はこれに騒いだものの、代替品の開発等を推進し、今では中国のほうが売れなくなって困っている。韓国も自分で対抗策を考えるべきなのだ。政権が突然「自前で作るように」と騒いで言うことは当然だ。

ホワイト国指定は歴史的に見れば、1980年代から西側先進国を中心に、軍事転用可能な物資が危険国に流出しないよう、輸出管理を行うことが国際的に合意されたことに基づく。

またメンバー国には特に信頼できる相手国向けの輸出には特例的に簡便な手続きを認められている。日本では「ホワイト国」と呼んでいる。

日本のホワイト国指定は現在27か国、ヨーロッパ21か国、米国、アルゼンチン、カナダ、オーストラリア、ニュージランド、そしてアジアからは韓国のみ。

ちなみに欧州連合(EU)は最上位の信頼できる相手国として8カ国を指定している。日本は当然、8カ国に入っているが韓国は入っておらず、韓国はトルコやアルゼンチンとともに第2グループだ。これがEUから見た“信頼度ランキング”なのだ。

しかしこれも日本政府が悪意をもってこの制度を振り回さない限り、影響は限定的とみるべきではないのか。一つ記事を紹介する。

(産経新聞)韓国がホワイト国から外れると、安全保障の観点から、経済産業省は兵器に転用できる品目の輸出の際に個別審査を求めることができる。政府は個別品目について公表しないが、工作機械の他にも、ウラン濃縮に使う遠心分離機の素材にもなる炭素繊維も対象になる見通しだ。炭素繊維は東レと帝人、三菱ケミカルの3社が6割超の世界シェアを握る。これらの輸出手続きは長ければ数カ月を要するようになる。ただ、影響の大きさについては限定的ともみられている。日本工作機械工業会の飯村幸生会長(東芝機械会長)は23日の会見で、「韓国への依存度は低く、のではないか。

悪意を持って、という意味は、ホワイト国外しを機にあれもダメ、これもダメと言い出した場合であろう。しかし韓国が全く今までの方針を改めなかった場合の話であり、あちらの問題なのだ。大きなダメージはないだろう」と強調した。」・・・・・韓国に日本にたより切っているわけではなく同様だろう。

韓国でもちろん政府が後ろで操っているのだろうが、日本品不買運動などが起きている。

こうしてみると、むしろなぜ日本だけが韓国を信頼しているのか、という感じがする。

それはやはり半世紀にわたり、日本と韓国が一つの国であった、国民の中にも多く韓国人の血が流れているという認識に基づくものではないか。一方で韓国から見ればそういう深い関係のある日韓、少々無理な要求をしても聞いてもらえる、あるいは聞くべきではないか、というあまえがある。そこに民族統一と反日を旗印にした文政権が登場した。

反日不買運動は少々大きな問題になるかもしれぬが、日本への影響は限定的、ほっておけばいい。

隣の国である。昔からの付き合いのある韓国である。仲がいいに越したことはない。

しかし今のような政権ではしばらく静観するより仕方がない。さらに言えば韓国と日本の関係は過去の関係を払拭しお互いに真に独立した国家として向き合う時期に来た、というべきか。

 

註 ご意見をお待ちしています。

e-mail address   agatha@ivory.plala.or.jp

ホームページ    http://www4.plala.or.jp/agatha/