1755GSOMIA破棄」(823日(金)曇り)

 

韓国が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を決めた。事前にいくら何でもこれは更新するだろう、と考えられていただけにみな驚いている。中には日韓全面戦争など書くものもいる。

しかし案外影響は限定的なのではないか。日本は韓国からの情報が入ってこなくなるわけだが、もともと2015年に結ばれたばかりのもの、それ以前は米国からの情報に頼っていた。元に戻るだけだ。また韓国はこの協定によって得られる情報が最近減少傾向にあること。

韓国としてはできれば北朝鮮と仲良くし、米韓協定の見直しまで考えているのかもしれぬ。

もちろんそれが北の主導で実現し、日本の隣に核兵器をもった強い韓国が出来上がるという悪夢は、まだまだ実現性が薄いと考えるけれど・・・・・。

そのような政権にとって今破棄した場合、韓国のメリットを次のような議論があり、そうかもしれぬと思った。

    北朝鮮と仲良くするための手土産

文大統領の思惑は南北が統一され、日本など見下すような強国になることではないか。しかし北朝鮮は過去の事故の行動から見れば当然だが、米国を信頼しておらず、核を温存したまま米国の敵視政策をやめさせたいと考えている。韓国に対しては米韓軍事演習など見れば、どちらにつくのか測り兼ね、非難を続けている。文大統領としては実害のないGSOMIA破棄でご機嫌を取りたい。

    中国のご機嫌を取り、中国客等を期待したい

韓国経済が落ち込んでいる。日本と敵対する以上、中国には仲良く、できれば援助を欲しい。しかし米韓軍事演習などしているからうまくゆかぬ。これを手土産に助けてほしい。ただし米国との関係、彼にも今米軍に出て行かれて、北と南北統一を話し合う度胸はない。

    NO2のスキャンダルを隠し、国民の目をそらさせたい。

側近チョ氏の問題である。「文大統領によって次の法務部長官候補に指名されたが、適格性を審査する国会での人事聴聞会を前にして、疑惑が数々持ち上がっている。民間投資会社への巨額投資、親族を通じた不動産の偽装売買疑惑に加え、もっとも注目を集め、若年層を中心に怒りを買っているのが、娘が大学に不正入学したのではないかという疑いだ。」・・・・特にこの政権は前政権を権力の私的利用で追い詰めた張本人であるだけに、若者たちの間で反発が強いようだ。

少し大局的に考える。日本は今まで下に見ながら韓国を考えようによっては甘やかしてきた。韓国もそれが当然のことと考えてきた。アジアの中で韓国だけがホワイト国指定などその典型的な例だ。

慰安婦問題がこじれた。日本人は妙に潔癖なところがある。約束を守らぬは最低・・・・。武士道精神かもしれぬ。韓国はずっと他国の支配を受けてきた。中国に朝貢し、それが清朝の弱体化、日清戦争の敗戦で中国のくびきから逃れた。しかし10数年で日本に統合され、また植民地時代。しかもなんとなく中華思想の支配する国、中華、小中華、異民族の概念、日本は下とみていた。その日本に・・・・。そんな中でおかみはおかみ、自分は自分、恨みは忘れぬとの考え方が生まれたのかもしれぬ。

文政権はずいぶん得手勝手だ。民主主義を唱えながら前政権を徹底的に非難する。今回も同じやり方。日本からひどい扱いを受けた、とどうなっても構わん、政権の利害だけを考え、前政権たたきと日本たたきの目的でこの決定を下したという見方もできる。

・・・ただアメリカには通じなかったようだ。同盟と思うから軍隊を派遣しまもっているのに、中国、北朝鮮のご機嫌を取るとはどっちの味方と怒るのは当然。今後在韓米軍の撤退も起こりうるだろう。

このような状況で「日本の政府は無策」「日本は利用されただけだ。」と書いている記事があった。そうかもしれぬ。しかしそれでは日本は今後どのように行動したらよいのか。

私は日本と韓国は、これからは普通の国同士になる・・・・・それでいいと思う。過去のしがらみを捨てて、日本も韓国もそれぞれに独立した国として大人の関係をスタートさせる機会かもしれない。

これもある評論の一説

「(国際法は平和を維持するために守らねばならぬ。)・・・・政権が交代したから、内容が気に入らないから、条約を無視するのは、指導者が絶対にやってはいけないことである。そういう指導者がいた場合、「外交的解決」をはかろうと話し合いなどしてはいけない。「国際法の原則を守りなさい」と、辛抱づよく言って聞かせるしかない。」

そして国内的問題。日本の隣に核を持った強い国ができるかもしれぬ。脅威だろう。しかし場合によっては止めようがあるまい。となれば、日本は日本としての対応を迫られる。米軍に頼るのか、それとも自国軍隊を持ち、極論すれば核まで所有するのか。あるいは「戦争はいいけない、話しあいだ。」と主張し、世界平和を夢見続けるのか?

 

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