235「電球のお勉強」(2月8日(曇り))

我が家は意外に沢山の白熱電球を使っている。玄関、応接間のシャンデリア代わりが7つ、廊下の照明に4つ。それらが実によく切れるのである。何かに白熱電球の寿命1000時間ないし2000時間とあり、結構長いと思ったが、12個の白熱電球がランダムに寿命を迎えるとすると80時間ごとにどれかが切れることになるからそうではない。

ところが電気売り場に行くと、40W100Vの白熱電球は2個160円だが、その横に1個140円で110V仕様のものが1個140円で売っていた。後者は寿命が長いと聞いた事があったので、店員に聞いてみると「そういわれています。」

電圧が高いのになぜ寿命が長い、と気になって、私なりにインターネットで調べたり、メーカーに聞いてみるなどしてみた。

白熱電球の寿命は、一定電圧で点灯を続けると、フィラメントからタングステンが徐々に蒸発し、断線にいたる。寿命はフィラメントの温度に関係し、温度を下げれば寿命は長くなるが光速、効率は減少する。逆に言えば現在よく出回っている電球は、先述の1000時間程度に設計され、15lm/W程度の効率になるよう設計されている。
110V仕様は、100V仕様にくらべやや細い巻き数の長いコイルを用いている。電力会社の送る電圧は100Vといっても数V変動するらしい。40Wで発熱をするという点では同じだが普通は少し暗い、とのことだった。低い電圧で使う事が多いから結果として、寿命が伸びるようで、定格電圧で使えば同様なのかもしれない。

同時に屋外用散光型レフランプを買った。こちらは、定格寿命は2000時間。電球内部に塗布した鏡機構などで補い、電球自身の明るさを押さえ、寿命を長くしているとか。
白熱電球の寿命を延ばそうという工夫はいろいろされている。シリカ粒子を内面に静電塗装したシリカ電球、電球内部に封入する不活性ガスをアルゴンからクリプトンにかえたクリプトン電球などが知られている。さらに切れるまで明るさが変動せず、舞台照明などに用いられるハロゲン電球がある。ガラスバルブの中の不活性ガスにハロゲン元素(ヨウ素、臭素、塩素など)を微量にいれたもので、蒸発したタングステンがハロゲン化タングステンとなった後、ふたたび分解してフィラメントにもどる。(ハロゲンサイクルと呼ばれる)

電球の寿命を大幅に変えたのが1938年のGE社のノイマンによる蛍光灯の発明である。こちらはガラス管に封入されたガス(水銀蒸気+アルゴン)の中を放電させることにより点灯させるランプである。

蛍光灯は加熱しないため、寿命は5000-10000時間と俄然長くなる。蛍光灯を折り曲げるなどしてコンパクトにし、電球のなかに封じ込めた電球型蛍光灯が販売されている。ある商品は消費電力4分の1、寿命6倍と宣伝する。ただし価格は1個1000円近くする。しかし高い初期投資は、寿命と変動費の違い、それに手間で十分回収されそうに思える。

ここまではすでに市販されている電球のお話、照明の未来を考えるとあの発光ダイオード(LED)たどり着くとのこと。LED照明はあるページによれば消費電力が同じ明るさの電球の約10分の1、蛍光灯の約2分の1、寿命は半永久的(超高輝度LED・白色LEDは4-6万時間、低輝度LEDは10万時間)だそうである。

最近LEDを用いた新型交通信号機が設置され始めている。警視庁交通規制課によると、初期投資は1基当たり約190万円、従来型の約1.5倍と割高だが、消費電力は約5分の1、寿命も約10倍長くなり、逆行に強いとかで順次切り替えて行く方針という。

ただこのLEDを用いた本格的な照明について、メーカーに電話で問い合わせて見ると、研究まだ緒についたいたばかりとか。しかし本当は大分進み、販売時期を他者の様子を見ながら待っているのかも知れない、という気がした。何しろ、技術の日本のこと、抜け目はないはずだ。

註 ご意見をお待ちしてます。プロの方、間違い等気がついたら教えてください。
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