スーパーでアクアブルーという酒が発泡酒か、ビールかわからなくなった。本生とでかでかと印字されており、アルコール分も約5.0%と,普通のビールと変わらない。しかし値段は350ml缶で通常のビールが160円位なのに対し、120円くらいである。そこでもう一度よく見ると、やっぱり隅のほうに発泡酒と書いてあった。発泡酒というのはアルコール分が少ない、と思っていたがそうではないようだ。一緒に新聞に女性に人気があると書いてあった氷結いうチューハイを買った。果汁を氷にして保存し、混入するため、においが強いとか。こちらは100円でアルコール分8%くらい。安く酔うにはこれが一番いい。
これらの値段の違いは大部分酒税によるらしい。
酒税というのはもともと室町江戸時代からあった制度。明治元年、政府は財源の確保のために、酒税関係法令の酒税規則5か条なるものを定めたが、これが今日に続く酒税法の歴史の発端となっている。明治32年には日露戦争軍事費調達のため、酒税徴収を徹底する事が求められ、このときに一切の自家製酒造を禁じた。
酒税法は実に細かい法律である。酒類は、アルコール濃度1%以上のものをいう。
その酒類を清酒、合成清酒、しょうちゅう、みりん、ビール、果実酒類、ウイスキー類、スピリッツ類、リキュール類、雑酒の10種に分類している。発泡酒は雑酒に属する。
これらの用語を実に細かく定義している。その上、しょうちゅうは甲類、乙類、ウイスキー類はウイスキーとブランデーなどさらに細かく分けている。
ビールは、麦芽、ホップ、水を原料として発酵させたものだが、麦芽100%ビールと、このほかにコーンスターチなどの副原料を加えた通常のビールがある。この副原料が麦芽の重量の50%を越えるとビールではなくなり雑酒になる。
麦芽は、麦を発芽させたもの、実際には乾燥してあるところでとめて使用する。こんなものが少々多かろうが少なかろうがどうでもいいと思うのだが、そうはいかない。
発泡酒は、麦芽使用比率が約67%以下のものであるが、唐辛子や果汁などビールには使用できない原料を用いた場合も該当する。発泡酒は平成12年統計で大体15億リットル、ビールの半分くらいのシェアを占めている。
ほとんどの日本の発泡酒が水とホップ以外の麦芽比率を25%以下に押さえている。
これはもちろん酒税がらみである。麦芽比率50%以上で350ml一缶あたり約77.7円、これはビールと同じである。50%未満で約53.45円、25%未満で46.99円(2003年5月1日税率改定)かかるからである。
チューハイは、酒税法では定義されていないが,原則「リキュール類区分」。「しょうちゅう甲類」、「果実種」、「甘味果実酒」とされる場合もある。1980年前後、ウイスキーを炭酸でわるハイボールをヒントに作られ、1984年に宝酒造が発売したものが第1号。果実酒と考えた場合、一缶あたり税金はリキュール類区分=41.68円、甘味果実酒=36.30円、果実酒=24.65円。
以上をまとめて言うと、350ml缶の酒税抜きの価格はビール=82.3円(160-77.7)、発泡酒=73.01円(120-46.99)、氷結=リキュール類=58.32円(100-41.68)くらいになるようだ。
ビールなんて税金ばかり飲んでいるようなものだな。
しかし酒を細かく分類して、アルコール濃度に応じて税金を帰るなんていかにも役人的発想で、前の時代の思想を引きずっているように思う。アルコール濃度一本にするなど、もう少し分かりやすくすべきだ、と考えるのはわたしだけだろうか。
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