266「ニューV.B.老人その後産業の提案」(5月28日(金曜日、晴))


私の聞いた典型的な法事の会話
「もみじみたいな手、もうにぎにぎは覚えた?名前はなんとしたの。」
「大きくなったわね。元気じゃない。もう幼稚園?」
「早いものね。もう小学校だなんて。」
「立派になって・・・。どこを受験するの。将来何になるの」
「今年から就職だね。社会は厳しいから頑張るんだよ。」「夢は社長か、会長か?」
「家内です。」「亭主です」「おめでとう」
「あのひと、忙しくて私や子どもたちはかまってもらえないのよ。」
「また、出世されたんですって。」「ええ、今度は沖の小島支店支店長です。」
「窓際族やってます。にぎにぎだけは忘れません。」
「今は悠々自適です。陶器で自分の骨壷を作りましたよ。」
「足の関節が痛くなりましてね。今はなにもしてません。」
「妻も、子どもたちもいなくなって一人で住んでます。寂しいからスーパーで万引きをしてみました。」
「とうとう老人ホームです。何年振りでしょう。あのころが懐かしい。」
「この次は何時会えるかしら。」「そのうちお葬式がありますよ。」「どなたの・・・・・。」
そんなわけで、われわれの年齢にふさわしい未来のビジネスを考えてみました。

お迎えロボット
契約をするときにどういう状態になったら、どういう風に殺してもらうかインプットしておく。普段は介護ロボットとして、炊事・洗濯はもちろん、風呂に入れる、衣服交換、時にはセックスまですべて面倒を見てくれる。設定した日になるとロボットは和服に着替え、希望に応じて、飲み薬を用意する、患者に馬乗りになって首をしめる、患者に乗ってもらい行為の途中、目に見えぬほど細い針をふきこみ、ショック死してもらう、などで患者を死に至らしめる。その後も希望に応じて、親族への連絡、葬式、遺産分割、各種届けでなどをしてくれる。そういったロボットの開発研究を行う。

死亡保険ファンド
ある人の現在の健康状態、家族構成などをインターネットなどでオープンにする。保険会社はそのような条件の下で月々支払うべき金額と死亡時保険金を設定する。加入希望者は自分を保険の受取人にして保険金を支払う。これはかなりの小額から高額まで幅広い範囲で対応できる。特に有名人の場合は人気が集まるから、ものすごいお金があつまるかもしれない。亡くなると「とうとう、死んだぞ。保険金が500万円もらえる!」「私は100万だ。」「よかったわ。私、あの人老い先短いと直感で判断したのよ。1000万!」なんていう具合で祝杯が挙げられる。陽気でいいかも・・・・。

セルフコントロールコッファン(自己制御型棺おけ)
患者は棺おけの中に入り、希望のコースとスイッチを押す。「アッチッチ」コースの場合、最初にガスが流れてきて患者は眠ってしまう、次ぎに棺が自動的に燃焼を初め、患者は夢見心地のうちに焼かれる。なおこの機械は全くの使い捨てで、棺もコントローラーも自動的に焼かれてしまうのが特徴。また特注になるが「添い寝型」というのもある。一緒に死のうと考えている人のために、二人入れるように大きくなっている。この特注棺おけを利用した「夢見心地」コースというのもある。ロボットの女性が一緒に入ってくれ、抱き合いながら夢見心地で死ぬ事ができる。「レアスペシアル」として生身の人間を提供しないこともないが、大分お高い。

記念茶碗
陶器は模様を書いた後、透明釉をかけることが多い。この透明釉にはよく木灰などが使われるが、この木灰の換わりに、なくなった方の灰を使おうというのである。思い出が一杯に詰まっている事は間違いない。化けて幽霊がでてくる可能性がないではない。

これらビジネスのこれ以上のノウハウについては著者にご相談下さい。せいぜい勉強した金額でアドヴァイス、コンサル等いたします。

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