久しぶりに雨、そして涼しく、40日の連続真夏日記録も今日でおしまいらしい。
終戦記念日。第59回目の夏。
武道館で行われている戦没者追悼式の様子がテレビで映し出される。遺族約4900人が参列し、戦没者約310万人の冥福を祈った。参列者数は記録が残る1977年以降で最低、ほぼ4割を70歳以上が占めた。天皇皇后両陛下のお言葉があったほか、小泉首相、衆参両院議長などが参列、12時の時報を合図に全員が黙祷をささげていた。新聞では小泉首相が「平和を大切にする国家として、世界から一層高い信頼を得られるよう全力を尽くす」と述べ、国際貢献の姿勢をより強く打ち出している、と述べている。
小泉首相はさらに無名戦士を祀る千鳥が淵戦没者墓苑に献花した。
靖国神社には4人の閣僚のほか、超党派で構成する議員団などが参拝した。小泉首相は今年元旦に参拝したということで今日はしなかった。
夕方から暇であったので、テレビを回すと26チャンネルで、極東軍事裁判を裁判開始から判決言い渡しまで記録フィルムをもとに映し出していた。ところどころに張作霖爆殺、満州国独立、上海事変、226事件、真珠湾攻撃などの記録フィルムが入る。全体として、日本の戦争犯罪が何であったのかを考えさせようとしている。
この裁判は、国際法に照らすと法的根拠そのものすら今となっては怪しく、実際は報復裁判に近い側面すら見せた。しかもそこに考え方、思惑の違いが露出した。
キーナン検事は、本国の指令に基づき被告人たちの共同謀議として裁く一方、天皇は利用されただけという立場を貫き通そうとする。
判事は降伏文書に調印した9カ国(米、英、カナダ、ソ連、中国、フランス、オランダ、オーストラリア、ニュージランド)+インド、フィリピンの11人の判事。しかし判事たちの意見の違いは大きい。オーストラリアのウエッブ裁判長は天皇に責任がある、それを認めないで被告人を有罪にすることは片手落ちだ、とする。インドのパール判事は、勝った側が負けた側を裁く不公平さを指摘し、全員に無罪判決を要求している。彼によればハルノートがアメリカから日本に対する宣戦布告行為であり日本の戦争突入は自衛戦争であり侵略戦争ではない。逆にソ連の判事はノモンハンの責任まで要求する。
ウエッブ裁判長が怒って一時帰国するほど割れたが、結局は多数決。東条首相等7人が絞首刑になり、残りは量刑(ほとんど終身刑)となったが、運命とは分からぬもの。彼らは講和条約調印後みな釈放されている。
それが終ると、食事をはさんでフランキー堺主演の「私は貝になりたい」をやっていたので昔一度見たことはあるが見た。
こちらはBC級戦犯の話。極東軍事裁判もひどかったが、こちらはそれに輪をかけたようだった。しかも絞首刑になった人数は1000名近くに及び比較にならぬ。
主人公で床屋の清水さんは、上官の命令に従っただけだが、外地での残虐行為を理由に絞首刑の判決を受け、巣鴨拘置所に入れられている。助名嘆願書などを多く書き、さらに講和条約が近いとの噂も立ち、一時はやがて解放されると信じるまでになる。しかし運命は暗転し・・・・。最後は涙なしでは見られなかった。
今日の日本はオリンピックで盛り上がっている。お盆の帰省ラッシュで忙しい。なんと平和なこと・・・・・。この平和が天皇陛下のお言葉にもあるように「終戦以来既に59年、国民のたゆみない努力により、築き上げられた・・・」ことは確か。
しかしこの先どうやって守ってゆくか、今日は特に私自身の意見を述べるつもりはない。東条首相の号令一下、日本国民は壮大なプロジェクトに挑み失敗した・・・その経験を基にした戦没者たちなら現在の日本とこの問題をどう考えるか、是非聞きたい。
註 ご意見をお待ちしています。
e-mail agatha@bekkoame.ne.jp
home-page http://www.bekkoame.ne.jp/~agatha