291「海外旅行礼賛・・・また行きたい」(9月8日(水)晴れ)

イタリア旅行から帰って3日、昼間眠く、よく寝られない日が続いたがようやくそれも回復して来たようだ。日記を再開することにする。
今回の旅はパック旅行を延長し、ローマに4泊、フィレンツエに4泊した。朝から晩まで観光し、フィレンツエでは、最後にピサの斜塔見物にまで出かけた。じっくり見ようと思えば、私は1都市についてこのくらいの滞在は絶対必要と思う。ユーロが円に比べ高くなったおかげで物価が高い、と感じたが、それでもものすごく楽しい旅だった。
その上、今回は事前に数冊の書物を読んで準備した。おかげである程度イタリア史、なかんづくルネッサンスやローマ帝国について予備知識を得ていたから、ガイドの説明などもかなり理解でき、私のイタリア学も深まった?
しかし帰りにはもうくることはないだろう、と考えた。なぜなら次ぎに海外旅行をしようとするとどうしても行ったことのないところに行きたくなるから・・・・。

旅の思い出話を書きたい。ただどれもこれも私にとっては面白いけれども、他人にとっては、陳腐に聞こえるような気がする。そこで私と同じ様な年齢のあなたに「元気なうちの海外旅行をお勧めする」エッセイでも、実感をこめて書いてみよう。

海外旅行は、実はものすごくエネルギーが要る。旅行パンフレットには実はこの事があまり書いてない。パンフレットは、実は「その旅行に耐えられる体力と能力のある人」に限っている。昨年パック旅行でインドに行ったが、1日4時間バスで凸凹道を走る、それから鉄道で2時間、出てくる料理はカレーばかり、参加は8人だったが、今でもよく全員何事もなく終えられた、と感心する。
今回行ったローマに、私は、1989年12月末49歳の時に行き、3泊している。そのときの日記が残っている。空港からタクシーを飛ばし、ナチオナーレ通りにある小さなホテルに着いたのは夕方の5時、冬だからもう暗くなっていた。すぐに出陣、スペイン広場からポポロ広場、戻ってチボリの泉、ホテル近くのリストランテでワイン、スパゲテイ、肉料理、デザートの夕食を取り9時頃ホテルに戻っている。今回と比較すると、驚きの強行軍、とても今では無理だなあ、と思う。

海外旅行は一般にはパートナーがいる。一人で行っても行けなくはないが、料金が割高になる。その上、面白さが半減する。歴史的な薀蓄も語り合ってこそ興味がわく。何かあった時にも助け合う事が出来る。上述の15年前の旅行の時、私はサンタンジェロ近くでジプシーにやられている。すぐvizaオフィスに行き、TCを再発行してもらい、旅を続けたが、この歳になって一人旅でそんな事が起こったら、と考えるとぞっとする。
パートナーを苦労して探している人もいる。親子らしいペアを何組かみかけた。親が金を出して頼んでいるのか、娘が相手がいないからか、なぞいろいろ推量するが、親子以外に一緒に行く人がいないのかも・・・。逆に言えば、そういうパートナーさえいなくなってからでは遅い。

その上海外旅行は多額の費用がかかる。しかし高齢者で行ける上述の条件を備えた人はごく一部であると思う。従って、行けるときに行っておくべきだと思う。
もし金が不足するなら、一つ、海外旅行を安くするコツを教えよう。お土産をケチルことだ。海外旅行は、行った人間が楽しむ者、待っている人のことなんかどうでもいい。せいぜい空港で買ったチョコレートくらいで十分。

やっぱり海外旅行は楽しい。これが出張なぞだと、仕事と先方の事が気にかかるし、予定もタイトでおちおち楽しめぬ。我々のような旅なら、すべて気にかけないですむ。
友人もイタリアに最近行った。そして言うことに「トスカナの景色は何て明るくて美しいのだろう。そこにゆくとこの辺(杉並区周辺)はばっちい。」ずいぶん酷いことを言うものだが、旅行をしているときは、気持が浮き立っているからそう感じるのだろう。
でも海外旅行というのは中毒になる。成田に戻ってくると「ああ。これからつまりもしない日常に戻る。」と気が沈み、次の旅行に思いをはせるのが常である。

11月に娘が孫と一緒にケアンズに行かないか、と言ってきている。亭主は仕事が忙しいから、お願いします、ということであった。じいさんと娘と孫娘・・・・あまり見かけぬ組み合わせだなあ。それでも何とか行きたいと考えている。
もしあなたが、今まであまり海外旅行に行くチャンスがなかったようなら、是非お勧めする。今勇気をださないと、すぐに行けなくなりますよ。日常のこと?家族のこと?金のこと?・・・・みなうっちゃって、とにかく行くと決めればいいんですよ。後は野となれ、山となれ・・・・・。

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