することもなくテレビのチャンネルをがちゃがちゃやっていると、日本人への究極の質問というずいぶん大仰な番組に出会った。
あなたにとって命の次ぎに大切なものは何ですか。
A お金 B 正義 C 夢 D 愛
これに対して有名芸能人が答えるのである。お金が一番で50%以上。ついで愛、正義は5%にも満たなかった。アナウンサーがお金とした回答者をさして「正義は大事ではないんですか。」と聞くと、その回答者が「正義ってなんですか。」と切り替えした。一緒に一般人のアンケート結果も表示されたが似た様なものだった。
結果をきいたときに実にいやな気持ちになった。何でもお金、それにしても命の次ぎにお金がくるんだろうか。一般アンケートは男女別に分かれていたが女性の方がお金に対する執着が強いようだ。学校の勉強も、結婚も、野球選手が野球やるのもただ単にお金のためだけだったのか・・・・・。
次ぎに項目の設定が悪いと思った。これでは選びようがない、と思った。
お金がそんなに大事なら、なぜ不正をしないか、ばれないようにすればいいではないか、ということになる。なぜなら正義なんてのは、眼中にないのだから・・・・。同時にお金というのは夢の実現や愛情の問題における道具の一つであって、対等にならべるべきものではないと思った。夢の実現にやっぱりお金は欲しい。愛情の表現にもある程度の経済的裏づけは欲しい。しかし少なければ少ないなりにそれらは対応できる。
ただ「正義ってなんですか。」という質問は分かるような気がする。人に迷惑をかけないことだろうか、良心に従うことだろうか、嘘をつかないことだろうか、親を大事にすることだろうか、法をまもることだろうか。そして経験は時としてそれらを守らない事が成功する原因だと教える・・・。
この質問は比較できないものを、無理に比較させている。私だったら選択肢に「健康」をいれる。健康とお金なら比較できるのかもしれない。正義なんて言葉は使わない。世界平和、社会道徳、法の正義・・・そんな言葉を使う。法の正義や社会道徳とお金ならみな直裁に比較できるのかもしれない。ただ誰もホンネを言わないだろうな。愛も実に抽象的だ。大体ここで愛情は受ける愛なのか、行う愛なのか。夢も何がなにやら分からぬ。問題作成者本人が夢でもみているのではないか!
さらに考えているうちにこんな質問をすること自体おかしい、と思い出した。比較の仕様のないものを無理やり比較させ、それから無理に結論を引き出そうとする、そういったやり方が気に入らぬ。さらに次の質問を聞いてあきれてしまった。腹が立ってきてチャンネルを変えてしまった。
あなたは自分の預金通帳をみてどう思いますか。
A にんまり B こんなものだな C ため息 D 絶句
別のチャンネルでスマトラ沖の地震に対して、松井選手が5000万円の寄付をした、とのニュースを流していた。心がすこしさわやかな気分になった。もちろん、自分の収入や立場を考えての上で一大決断をしたのだろうと思うけれども、素直に、すごいなあ、えらいなあ、と喜びたい。
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