326「鏡開き」(1月11日(晴れ)火曜日)

亡くなったカミサンは、なかなかしっかりしていて鏡餅を保存しておいて毎年使った。一昨年から、どうもそれでは格好がつかんと、毎年変えることにした。しかし100円ショップで買った鏡餅だから、小さくて尻をあけると、オカキよろしく切り刻んだ餅がショボショボとでてきた。今年は少しリッチに生協で注文した。

日本鏡餅組合と書いてある。興味を引かれてインターネットで調べてみると、昭和47年に設立された全国的組織。本部は新潟県にある。
「古くから行われてきた風習や伝統、いわば日本の心を大切にしていきたいと考え、設立以来「水稲もち米100%」にこだわり続けてまいりました。・・・・・」最近は全国525施設に1.2kgの鏡餅を寄贈したり、イメージソング「鏡餅ばんざい!」を制作し、CD化している。(イントロがウエッブで聞ける)その資料を参考にする。

そもそも鏡餅は神様と人を仲介するところ。鏡には神様が宿るといわれていたが、丸い餅の形が昔の銅鏡に似ており、この名がついた。鏡餅の鏡は「鑑みる(かんがみる)」、つまりよい手本や規範に照らして考えるという意味にあやかり、「かんがみもち」と呼ぶ音が次第に変化して鏡餅になったとする説もある。
30日に届き、大晦日に鏡餅を組み立てた。橙は木からおちずに大きく実が育つことにあやかって、代々家がさかえるように願いをこめる、エビは腰がまがるようになるまで長生きできるように願いをこめる、裏白は古い葉と共に新しい葉がでてくるので久しく栄えわたる、という意味らしいが三つ共にビニール製である。御幣は魔よけ、四方紅は天地四方を拝し災いを払い、1年の繁栄を祈願するがこちらはペロペロの紙製である。末永く繁栄を願った扇(末広)だけはちょっときれい。

「今日、ハムステーキですって?鏡開きじゃない。ぜんざいに決まっているじゃない。」とガールフレンドのAさんに言われて鏡開きである。ぜんざい担当はAさん、本人が抱えて持ってくることになった。
早速、薀蓄のあるおかざりは、全部くずかごにポイし、本体を電子レンジで3分足らず加熱するとやわらかくなった。重さを実感する。我が家の切り餅は1個60グラムくらい、私は大体2個、鏡餅は550グラムもあった。二人で4割かそこらしか食べられそうにない。小さくちょん切る。もう湯気を発し、包丁にまつわりつく。

鏡開きは正月に神に供えたこの鏡餅をおろして食べる儀式。昔は正月20日に行われた。20日を正月の祝いの終る日と考えたのである。しかし江戸時代になって二代将軍秀忠の命日が正月二十日であったところから十一日に改められた。また幕府はこの日を具足開きの日としたので武家では具足餅(鏡餅)を手や槌で割って食べた。刃物で切ることを忌んだのである。商家では蔵開きを行い、蔵に供えた餅をおろして祝った。若い娘は下着の紐を解いて姫開きをおこなった、かどうかは知らない。

Aさんがやってきた。ちょっとの間、台所は選手交代。私は食堂でゆったりと構え、テレビをつけると大相撲、いよいよ魁王の出番らしい。小豆のよいニオイが漂ってきた。うーん、今年もいいこと、ありそう・・・・。

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