365「おらあ、酔っ払っただあ!」(6月7日(火) 晴れ)

気がついたら中野富士見町だった。ふらふらと電車をおり、階段を渡って向かいのホームに行き、逆方向に乗る。荻窪は、さすがに終点だから寝過ごすことはなかった。下井草行きのバスが来ていたからあわてて飛び乗る。いつの間にか見慣れぬ風景の前でバスが止まっていた。乗り過ごしたか?あわてて飛び降りる。そばに妙正寺川が流れていたから、これを伝ってゆけば公園に出られると分かった。
我が家に戻り、トイレにかけこむ。テレビの前に座り込み、記憶喪失。1時間くらいしてやっと覚醒。もう12時だ。さて、本格的に寝るぞ。蒲団を引っ張り出し横になる。やっと解放された気分になり、暗い中で少し頭が正常化。「しまった、金を払わないで、昔勤めていた会社のクラブを出てきてしまった、彼らはどうしたろう。」
全く良く飲んだものである。

A君が定年を迎えるというので、B、C両君とあわせて4人で四谷にあるそのクラブに集まった。私は本来は酒は弱い。少し飲むと、眠くなる。もっとも一度酔って再び起き上がると、妙に頭がさえるときがある。現役時代マージャンをやりながらよくこれをやらかした。眠ったようにみえながら「それあたり、満貫!」などと叫ぶものだから嫌がられた。
眠くなるのは、周囲が困る。酒を飲んでいて楽しいのはみんなで議論が盛り上がるからである。言いたい事が言えるからである。一方が眠ってしまうと、馬鹿馬鹿しくなってお開きにしようということになる。懸命になって眠ることのないようにしようと努力した結果か、最近少し強くなったように思う。しかしそれがやっかいをもたらす。今度は、どこまで飲んでいいのか分からない。眠ると言うのは、体の中に自動制御機構を持っているようなものだが、これが働かなくなってしまう。

今日はついその伝で飲みすぎてしまった。クラブはその上ビールが安い。お祝いのA君は別だが,後はみんなで割りカンだから遠慮することはない、そんなケチな根性が体の中で悪魔的に囁いたのかも知れぬ。
その上もうお開きにしようというころになって「ところで小泉首相の靖国参拝問題をどう考える。」と叫んだ奴がいた。あれは不思議なもので普通の政治テーマに比べてみな一家言持っているように思う。4人のうち二人が賛成、二人が反対、議論が真っ二つに分かれ白熱したものだから、酒がすすんでしまった。「とこ、ネエチャン、酒もってこい!」私はビールばかりだが、ジョッキで3杯か4杯飲んだように覚えている。

私は、あの自動制御機構を体内にもっているせいか、若い頃から酒で失敗したことはない。嘔吐したことは、多分一度しかない。そばにいる女性に悪さをしたことは・・・・・ありません!絶対、ありません!(読者には女性もいるらしいからね。)
一度会社の部下と3人で飲みに行き、帰ってみたら背広が違っていたことがあった。部下と互いに間違えて着たのだった。もっとも別の部下は、気がついたららどこかの病院のベッドの中であわてて飛び出した、家に帰ったら病院のスリッパを履いていた、などと話していたからお互い様である。
私の酔ったは、その程度の話しである。徹底的に酔わぬ、ということがつまらない、と人に感じられることもあるようで、反省したこともある。もっと彼女とはつき合ってぐでんぐでんになってしまえばよかった・・・・などと。

しかしもうこの歳になってあまり酔うのは危険だなあ、と感じた。親戚のおじさんは酔ってドブにおち、足を怪我してから体調が悪くなった。交通事故も心配である、掏りなど犯罪がらみも心配、裸にされて放り出されたりしてはかなわぬ。私は倒れても身元をはっきりさせるものを持っていない、自宅に電話したって一人暮らしだから誰が出るわけでもない・・・・・そんな風に考え反省しきり。

みなさんはどうですか。え、酒を飲んである女性に悪さをした、責任を取らされた、それが今の女房です・・・・・それは、まあ、なんと申しましょうか。

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