381「郵政民営化・・・・否決か」(8月5日(金)曇り、晴れ)

午前中、どうにか持っていた株価が午後になってストンと下がった。
郵政民営化問題で反対派のキーマンである中曽根氏が反対の意向を表明したからだ。この問題は衆議院を通り、参議院の特別委員会も通って、後は本会議での決定を待つばかり。しかし野党が反対すると、参議院は与党と野党の差が少なく18人が反対に回れば本会議で否決されてしまう。その瀬戸際だが、この表明で否決はきまったようなもの。
小泉首相はこの法案が否決されたら解散すると公言している。周囲は内閣を辞職することはない、継続審議にしよう、などと助言するが聞く耳を持たぬらしい。一方で今解散すれば民主党が有利と言われている。もうどうなってしまうか分からない。

今回の郵政民営化法案を100%知っているわけではない。完全なものとも思わない。
しかし、郵貯や簡保の金が財投融資や国債の買い入れに使われ、それが予算の大盤振る舞いになっていた、その結果が国家予算の半分を国債に頼るという甘えの構造を現出しているということを忘れてもらっては困る。民営化すれば自分で考え、国債を買うことを押さえ、財投融資にまわす分を減らし、民間貸付を重視するようになるだろう。そうして初めて国の金の使い方に規律がよみがえる。
不完全なものでも改革を進め、悪いところがあれば修正していけばいいではないか。

反対派は本音を言っていない。過疎地の郵便局がなくなって困るなどお涙ちょうだい的なことをいい、政府案の欠点やら説明やらを重箱の隅をつつくように責め立てている。本音は特定郵便局の票がほしいだけに見える。しかももっと強い理由に、小泉流のトップダウン式方式が気に入らぬ、そのお先棒をかつぐ青木幹事長も気に入らぬと言うのだから何をかいわんや。
今やらなければいけない問題か、というような間の抜けた議論もある。日本の財政状況、高齢化・人口減少社会の現出を考えればやらなければならないのは当然である。今回もし失敗すれば当分改革は行われまい。
月曜日にはおそらく法案が否決され、反対派は時の声をあげるだろう。しかし、それもつかの間、小泉首相が解散を宣言するだろう。選挙は9月4日がささやかれているとか。

結果、幾つかのシナリオが考えられる。
民主党が勝って、岡田氏が首相になるケース。この場合どこまで信用できるか。特に心配なのが外交。北朝鮮や中国との関係をどうするか、日本としての誇りをどうするのか、非常に気にかかる。内政では小泉内閣が進めてきた構造改革をどうしようというのか。
反対派は衆議院で37人と言ったが、おそらく執行部は公認をあたえまい。すると20人とか30人とか、大幅に減ることは間違いあるまい。これは歓迎だ。大局をみられない政治家はさっさと引っ込んでもらいたい。
自民党が公明党とあわせて過半数を制することも考えられよう。この場合、小泉首相の力は増すだろう。ただこの可能性がどのくらいあるのか。そうなら法案が仕切りなおしの形で提出されるかもしれない。ほかに公明党がどういう態度を取るかも問題。
とにかく日本はおちつかなくなりそうだ。それにこんな問題で政治におおきな空白が出来る・・・・、経済界が中国などの追い上げ、少子高齢化にもかかわらず頑張っているのにこれは何ナンだろう。

ただ日本の政治をそろそろ何とかしなければならぬのも事実。小泉首相は、森元首相の解散阻止などの説得をふりきり「おれは殺されても言い。」と言ったとか。解散によって滅茶苦茶になる、それもまたよいと考えているのかもしれない。
そんなことを考え、寝つかれず、とうとうウイスキーをやけ気味に飲むことになった。

後記(8月10日朝)
もう1週間近くになろうとしている。法案は否決され、衆議院は解散され、9月11日に総選挙が行われることになった。自民党執行部は衆議院で反対した議員37人(あるいは棄権もいれれば51人)を公認しないことにした。新しい候補の擁立に懸命になっているようだ。反対派の新党結成はなくなり、無所属で戦うらしい。民主党は千載一遇のチャンス、岡田党首は政権を取れなかったら辞職すると言い、張り切っている。どうなることやら。驚いたのは今回の騒動で株式市場はほとんど影響を受けなかったこと、政治がどちらに行こうと経済は当面変わらぬ、ということか。

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