トルコを旅行しているとき、おみやげやで日本語のユーモアコント集をみつけた。題して「ナスレッデイン・ホジャ202小話集」
以下は後でウエッブで調べた話し。
ナスレッデイン・ホジャは知識人でユーモアの天才である。日本で言うところの一休さんのような存在だったらしい。
1208年、トルコ・エスキヒシェルのスイヴリヒサル郡、現在のナスレッデイン・ホジャ村で生まれたという。もっとも彼の話にはチムールに仕える話がいくつかあり、時代が少しずれてしまう。スイヴリヒサルとセルジュクトルコの首都であったコンヤの神学校で学ぶ。父の死後、アクシュヒルにいる恩師を訪ねて移住、そこで生涯をすごす。アクシュヒルとコンヤで裁判官の補佐役を勤め、神学校で教鞭をとった。毎年7月5-10日にはアクシュヒルでナスレッデイン・ホジャ祭りが開かれ、多くの物語がかたられるという。
彼の年オスマン朝末期に再建されたという墓も存在するとのことである。
彼の作になるといわれるユーモアコントは1000を越すという。買ってきたものはそのうち202を収めたもので赤松千里という人の訳。表紙にはロバにホジャが後ろ向きに乗っている絵が描かれているが、これは今では彼のシンボルなのだそうだ。我々はホジャが反対向きに乗っていると思うが、ホジャによるとロバが反対向きなのだそうだ。
巻末を見ると、日本語のほか英語、仏語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語版がある。小話のなかにはにやりとさせるものが多いが、中にはイスラム教の風習などがからみ分かりにくいものもないではない。
相当に有名らしく、ウエブサイトにはその小話があちこちらに掲載されている。興味のある人は、検索して次々読んでいけばかなり楽しめる。
私も一つだけ例を挙げて見よう。他には見かけなかったものを・・・・。
「ある日、知り合いがやってきて、ホジャに頼んだ。
「ホジャ、ロバを貸してもらえんかいのう?」
「すまんなあ、しかし別のもんに貸してしまったところなんじゃ」
そういったところでロバがいなないた。
「しかしホジャ、ありゃロバの声じゃないかね。納屋にいるんじゃろうが?」
その鼻先に戸をぴしゃりと閉めて、ホジャはおごそかにつげた。
「わしのいうことより、ロバのいうことを信じる輩に、何じゃろうと貸してやるもんか」
(8「誰を信じるか」)
ところで話しの中の179番。印刷が表裏になっており、ページの裏側からすかして見ないと正しい日本語にならぬ。また私は裏表紙に10$とのタグが張ってあったのでその金額で買ってきた。このエッセイを書きながら、そのタグをはがしてみるとUSA7$と印刷されていた。是もみんなホジャさんのユーモアですかねえ。
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