作りすぎたおせちも大体腹の中におさまり、なまごみが台所に一杯、明日の今年初めてのゴミ集めを待つばかりとなり、玄関にかざった南天の実も輝きを少し失ってくる。築地では初せりが行われ、街はいつもの活気をとりもどしつつある。
年賀状もそろそろ終り。去年のように面白いものをピックアップ。
「写真は末娘が高校生のときに貰われてきた駄犬ですが、今では十四歳となり我が家の宝となりました。酒。タバコを嗜まず、散歩・柔軟体操・昼寝を得意としておりましたが、最近めっきり衰えを見せ始め、老化を迎える「飼い主」の良き先行指標となっております」
飼い犬の写真を載せてきた人は多い。「飼い主」の先行指標とはなかなかうまい言い方と思った。そういえば飼い犬も老齢化が進んでいるとTVで放映していた。犬といえば先日引用させていただいたF氏のメールに
「今年来た年賀状の傑作は、犬と竹の絵がかいてあり、竹に犬合わせて笑うという文字になる との文句がかいてあったのがもっともよかった。」
「昨年来、日本経済に少し明るさがもどってホットする反面、90年代以降累積した構造問題はとても一朝一夕では片付く問題ではなさそうで、庶民生活はむしろこれから一層厳しさを増すのではないかと不安が募ります。・・・・・国の将来を見据えた政策論議よりむしろ政権維持のための票計算が優先し、票にならぬ政策は先送りするというポピュリズム体質です。次元の低いナショナリズムで国民大衆に迎合し、アジア諸国にそっぽを向かれている外交政策の失敗・・・・・・」
以下まだ延々とつづく。いや、さすがにご立派。しかし書きすぎと思ったか最後に
「つまらぬ繰言は別にして、今年もよろしくお願い申し上げます。」
今年はこういう施政方針演説みたいな葉書が減ったような気がする。例年だと日本の将来を心配したり、世界情勢を述べたり、結構あるのだけれど・・・・。
「今や大口も小口も売れて売れてLNGも少々逼迫しつつあります。」
「会社に通わなくてもよい身分の羨ましさ、より豊かな日々を」
この2通は会社で一緒だった人のもの。昔、原油や重油を燃料にしている町工場にクリーンな都市ガス(LNG)を販売に行ったが、どこでも高い、高いとそっぽを向かれたことを思い出す。後者は今は副社長になった同期の人のもの。
「昨年暮れ東京文化会館で第九を歌いました。」「4月からは心を新たにして、大学で研究してきましたソーラータービン等の世界普及にむけて頑張る所存です。」「昨年は念願の四国四十八ヶ寺を一年がかりで結願し、旅行や趣味を楽しみながら暮らしています。」
これらは近況報告、でもみんな頑張っているなあ、と思う。
「今年はとうとう老人の仲間入りをすることになります。つまり、満65歳に達するので、老人、つまりさまざまな特典を享受できることになる国民に分類されます。この特典を使って、さらに同期のイベントが増え、楽しみも広がるといいですね。」
これは高等学校が同期だった人のもの。その通り、私も今年満65歳。しかし具体的に満65歳になった場合の特典て何があるんだろう。映画はやっぱり1000円だよね。
最後の私自身の年賀状は、現在のときの写真と6歳のときの写真をならべ、「昨年中はいろいろお世話になりました。64歳、幼いときと今の写真・・・・いろいろありました。今年も頑張ります。本年もよろしくご指導下さい。」するとさる女性から「それにしても・・・・美少年だったんですねえ。」
そうです。昔は紅顔の美少年だったんです。でも「夕べに白骨」が真近のようです。
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