福原愛17歳が、シンガポールのリー・ジャ・ウエイに勝ったと聞いたとき、強くなったなあ、と感じた。今日もクロアチアの選手に第3セットこそジュースにもつれこんだが、終ってみれば3-0のストレート勝ち。台についてのフォアからもバックからも自在の強打が光る。彼女が2,3年前に中国にわたったとき、負けが多く苦しんでいる、という話を聞いた。しかしチームに属し、強い中国選手にもまれてたくましくなったようだ。中国語が堪能、中国の人にも暖かく迎えられているようで前途洋洋・・・・。
ホリエモンが出所してきた。金だけをすべてと考えるやり方は否定されたけれども、彼の能力の高いことに変わりはない。拘置所では200冊の本を読んだという。タフだなあ。それにかなり長いこと実業界で活躍していたから十分資金もあるだろう。33歳、まだまだ若い。これからどんな夢を作り出してゆくだろうか。
ふと目に留まり、ビデオ屋で「列車に乗った男」という作品を借りてきた。
後からウエブを調べて、2002年フランス・ドイツ・イギリス・スイスの作品で、ヴェネツイア映画祭で一般観客最優秀作品賞と男優賞を取った作品と知った。監督はパトリス・ルコント、主演の二人の男優はジャン・ロシュフォール、ジョニー・アリデイ、みな有名らしいがよく知らない。
フランスのリゾート地にあるらしい小さな駅、その駅に流れ者風の男ミランが降り立つ。
その風貌が最初から画面に緊迫感をもたらす。狭心症の薬を買おうと立ち寄ったドラッグストアで初老の男マネスキエと出会う。ひょんなことから彼は、マネスキエの家にとめてもらうことになる。一人暮らしのマネスキエは、寂しくて話し相手が欲しくて仕方がなかった様子。冒頭の二人と正反対、もう後のない彼らである。
ミランは、この町で仲間3人とこの土曜日に銀行強盗をする予定をたてていた。しかしそのことは、案外早くマネスキエに知られてしまう。しかしマネスキエは野暮ではなく「俺も若い頃はあこがれていた。」といい、銃の撃ち方を教えてもらうなどする。
マネスキエは定年を迎え、街から出ることもなく、一日一日を、ジグソーパズルと少年に詩を教授するくらいで過ごしている。彼は実はこの土曜日に脳腫瘍か何かの手術を受ける予定である。姉が手助けにやってくる。
次第に親しみを感じる二人。しかしマネスキエが金を渡すことを条件に、強盗をやめさせようとするが、ミランは受け入れない。今更仲間との計画をオジャンに出来ぬ。
そして運命の土曜日。この場面は、強盗と手術の場面が交互に描かれ、緊迫感を盛り上げている。銀行強盗・・・・しかし彼らの情報は当局に知られていた、待ち構える狙撃銃。狙撃されてミランの体から血があふれ出る
マネスキエの手術・・・・医師団の懸命の手術にもかかわらず、やがてオシロスコープは心停止を告げる・・・・。
普通の映画はこれで終わりのはずだが・・・・。なぜか生き返る二人。家の鍵をミランにわたし、一人列車で旅だつマネスキエ。一体これは現実なのだろうか、死に旅立つ二人の妄想なのだろうか、それとも人は一人分の人生しか生きられぬという教訓を示すのか・・・そのあたりは見る人の想像にゆだねられる。
人は歳をとると、自分は結局何も出来なかったことに気がつく、そしてもうすべてを棄ててもその殻を破ってみたい衝動に駆られる・・・・その気持ち、私もそろそろ理解できる歳になったようだ。
映画を未だ見ていなくて、しかも私以上の年齢で、時々寂しさを感じているあなたにはお勧め・・・。愛ちゃんやホリエモンにはまだ必要ない?
註 ご意見をお待ちしています。
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