490 「議論するのは10年早い!」(9月15日(金)曇り)

新宮ご誕生で世の中は沸きかえっている。
しかもお名前が悠仁、恐れ多くも私の名前の「悠」が使われたとあって、「おめでとうございます」などとふざけたメールが送られてきた・・・・・・・。
しかし、私は、ここ1年ばかりのマスコミの報道姿勢に動きにずいぶん奇異なものを感じる。女性天皇、女系天皇を認めるべきだ、との有識者の答申がでたのはいつだったか。その直後に紀子様ご懐妊のおめでたいニュース。タイミングがよすぎる、などの下世話な議論はおくが、その後、こぞって新宮誕生を願うニュースばかり。手のひらを返したようで、宮内庁の策謀かとも考えたくなる。

この前、天皇陛下のご公務の様子がテレビで報道されていた。陛下はなかなかお忙しい、とのお話だ。「国として顔」を維持することは、個人では大変な仕事、とよく分かる。
しかし天皇陛下に何かを感じている人は、せいぜい私たちの世代くらいまでではないか。若い人たちは騒ぐが、関心は持っていないように思う。ありがたみもわかっていない。こんなニュースを見れば「そんなことまで陛下が行う必要があるのか。」と考えるかも知れぬ。

天皇制のありがたみが意識されたのは明治になってからだ。それまでオクラに入れておいたシステムを担ぎ出し、それを改めてあがめることによって、明治の日本をまとめ、日本をまとまりのある国家にしあげていった。家父長制を確立するために男子一系という話が出された、とも聞く。戦後、占領軍の指示で象徴ということになって、オクラには戻さなかったが、客室?に飾ることにはなった。しかしそれだけのシステムに戻ってしまった。若い人たちはそれを見るだけで育った。
これから20年経つと、私も含めて戦中年代すらほとんどこの世からいなくなってしまう。
そのとき天皇制をどう考えるべきか。
正直言って今の皇室典範は・・・・・・といっても逐一読んでいるわけではないが、その断片的知識から憶測すると、まったくこの男女平等の、宗教にとらわれない、民主主義の時代とマッチしていない。しかし伝統もあってそうすぐに変更するわけにもゆかず、現在の政治は立ち止まっている。

新宮が即位すると言ったって、それは今の皇太子が天皇になられ、その御代が終わりを告げた後の話である。20年先か、30年先か。その頃にはもう税金の無駄遣いの天皇制など要らぬ、と国民の多くが考えるようになっていないともいえぬ。
お世継ぎなどその時代が、もう少し近づいてから議論すればいいのではないか。そんなことを言うと「帝王学」の教育ができぬ、などと言う人が居る。できなければそれでいいではないか。今まで帝王学教育なるものを受けて天皇になった人が何人おられる?

私は、天皇制を未来永劫続けるべきと必ずしも考えているわけではない。しかしこのシステムを維持したいと考えるなら、何となくではあるが、愛子様が皇太子様の次の天皇にふさわしいように感じる。
なぜというに男女平等、という意識が、国民の間に浸透しすぎてしまった。新しい世代に男系が日本の伝統などといっても「なに、それ?」とそっぽを向かれそうな気がする。そんな意味で皇室のあり方も国民の新しい感覚に合わせたほうがいい、という気がするからだ。
今は、じっくり腰をすえて、これからの日本における天皇制のあり方、具体的には皇室典範の改正を考えてゆくべきではないだろうか。

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