508「イジメ問題に思う」(11月13日(月)曇り)

イジメを苦にした小学生や中学生の自殺が相次いでいる。一種の流行のようにすら見える。
この事件に対して、生徒に命の大切さを重視しなさい、先生になぜ生徒の兆候をつかめなかったのか、など攻め立てることはたやすい。そしてこれに反する言葉、自殺した生徒が悪い、先生に責任はない、などと言おうものなら、総攻撃をうけそうな雰囲気である。

しかしイジメは昔からあった。僕らも、いじめられたりいじめたりしながら成長してきた。それでも自殺するような子はいなかった。個々の事情はあろうが、そうして育った我々から見ると、イジメで自殺を選ぶような生徒は元から弱かったのだ、との見方も出る。自殺予告のメールが届いたって、当局はほっておけばよろしい。偉い人が右往左往して私の払った税金を無駄に使って欲しくない。

自殺やイジメに学校は、すべての責任を負わなければいけないのか。大抵大学で単位をとり、実習をして先生になる。その動機を考えれば、教育が天命である、と気負う人もいるだろうが、大抵は安定した職を得たいからだ。自分は、ものを教えれば十分、位に思っているはずだ。それだって小学校の先生ともなれば算数、国語、社会に音楽、図画、何もかも教えなければならぬ。音痴の私など絶対なれない職業である。

校長は気の毒だ。こういう問題になると必ず引っ張り出される。分かっていながら指導しなかったなどと責められる。しかし全校生徒を見ていられるわけがない。そんなに責めるなら権利も与えてくれ、つまり完全な人事評価権を与えてくれ、と叫びたくなる。左翼系や同和問題にうるさい先生が沢山いて、そちらから突き上げられ、もちろん教育委員会、親、世間からも攻められる。その結果が気の弱い良心的な校長の自殺との噂もある。
よっぽどとめたいのは、こういう良心的な校長の自殺である。死ぬことはない、自殺したのは生徒が悪い、くらいに考えて、開き直ってほしい。こういう問題を放置しているからだろうか、最近ベテラン先生が辞めてゆく、という話を聞いた。産婦人科の医者の不足問題と同根である。

暴論かもしれぬが、学校制度は会社と同じ様に考えるところが一部にあっていい。
先生の評価制度は当然必要だ。校長、副校長の命令はよほどでない限り絶対であるべきだ。気に入らない先生は首にはできないだろうが、転校させるとか干してしまうくらいせねばならぬ、と思う。もちろん校長に何が分かるか、との意見もあろう。間違った移動もあろう。しかし会社だって同じだ。間違った人事はある。しかし後から振り返ると大筋では正しいものだし、そうでなければ秩序は保てぬ。

義務教育であるが、学校に行きたくない生徒は、特別に願いでれば私立はもちろん地域外の学校にも行けるようにしたらどうだろう。先生によるイジメは別として、生徒同士のイジメは親同士が主体的に解決しなければならぬ問題ではないか。教育現場では、もちろん怪我をさせてはいけないけれども、体罰あり、拳固でなぐるのはいかんが平手はあり、頭はいかんが尻はあり等々。ついでに言えば小中学校の教師になろうとする学生はまず体育系クラブ活動をすべし、礼儀等をまなぶべし、大声をあげる練習をさせるべし・・・・・。

後記  今月の文藝春秋が「子どもを殺すのは教師か親か」と題して、教育総特集を行っている。ある小学校教師の次の発言が気になった。
「大人より鋭敏な視点を持ちながら、三歳児のよう脆さも持っているのが今の子です。そういう子どもと付き合うには、同伴者になってあげないと子どもは立ち上がれない。母親のように、子どものいうことに優しく耳を傾け、子どもと一緒に考え、しかりつつも抱きしめたり・・・・・。「やさしい母親のような教師」でなければうまくいかない。」
以下適当に引用すると次のような発言・・・・
・「保育所などで問題にしているのが「三歳児の崩壊」です。人の話が聞けない。みんなが集まっても一人だけ走り回る・・・・・「こうしたことは母親の子育てに原因があると考えています。静かに話を聞けない子どものお母さんと話すと大抵子どもを保育所に預けっぱなし・・・早くご飯を食べなさい、早く寝なさい、お母さんは忙しいんだからと子どもを常にせかす。子どもは自分が大事な存在だと感じるまもなく・・・」
・「早寝早起き朝ごはん」をいっているのですが、無理ですね。せめて早寝だけはさせてくれとおねがいしているのですけれど。
・乳幼児期にしっかりした親たりえなかった親達が、子供が小学生になったからといって、途端によき親になれるはずもない。
・約三割の子どもは、基礎学力の「底」がぬけています。たとえば中学生でも九九がずっとでてこない。
・今の悲惨な教育状況をもたらした責任は誰にあるのか。つまり悪いのは親か、教師か学校か、それとも子供なのかといわれればもっとも顕著に変わったのは、親だと思います。
・テレビ1400時間に対して、主要教科も授業はわずか400時間。子の圧倒的なさを考えずに、学校制度を少々変えても効果はあがらない。
・「テレビや携帯は、お酒やタバコと同じようなドラッグです。」と教えるしかないでしょう。

・やはり教育の要点は日本語力を中心とした学力向上ですよ。

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追記 旅行のため少し休みます。