この寒い時期に北海道旅行、私が決断したのは、実はあの流氷船で氷の海を行く風景に感動したからだ。・・・・おれも北の海の男!
便利な世の中になったもので、流氷の接岸状況はウエブサイトを開けば簡単に見られる。なかなか接岸している様子が見えなかったが、間近になってよやくつき出した。
パック旅行で参加者は40人ほど、老人が多い。一つのバスで2泊3日の旅を楽しんだ。費用はホテルが大分ダンピングしているらしく安いと感じた。
間際に急に低気圧が近づいている、との情報が流れ不安だったが、初日は、うららかにはれてハッピー。
いろいろ見たが、まずは話題の旭山動物園、旭川にある一動物園に過ぎなかったのだが、見せるためにいろいろ工夫をした結果、団体ツアーに組み込まれ、急激に訪問者が増えた。
白熊やイルカは、水の中まで見えるように工夫されている。オランウータンやチンパンジーも広々としたところで自由に動き回っている。しかここの目玉は、なんと言ってもペンギンパレード。キングペンギンとか言う種類。かなり大きい。時間になるとペンギン様がおなりになるコースは、左右すずなりの人だかり。全部で14羽、中には散歩に行くのはいやと小屋に引っ込んだままのものもいるとか。
泊まりは層雲峡グランドホテル。近くの谷で「氷曝まつり」というのが行われていた。ただ天気予報の言う低気圧は別に輸出されたわけではなく、遅れただけ。この頃には猛烈な風が地の雪を舞い上げ、寒さどころか痛さを感じるほど。それでも遅くなればなるほどひどくなると聞き、ジャンパーのフードを立て,厚い手袋をし、登山靴をはき、身をまるくちじこめて風に向かって進んだ。ガイド曰く「地元の人は外になんか出ません。」
谷の下に氷でできた三角のドームやら回廊やら岩やら・・・・・それらに内と外から赤や青の照明がほどこされ、それはなかなか見事だ。針金で形を作り、それに川の水を浴びせ続けると次第に氷が発達してくるのだそうだ。ドームの中の氷でできた階段を登ってゆくとツララが一杯だったり、全体を見渡せる高みに出るなどそれは楽しいけれど、足元は余程注意していないとあぶない。
二日目になっても天気は余り改善しない。流氷は、風に吹かれて接岸したりしなかったりするものらしい。幸い昨日の風でかなり接岸したのだが、肝腎の流氷船オーロラ号の欠航が伝えられた。旅行のメインはこれだったのでがっかり。オーロラ号と言うのは普通の船を冬も使っているだけとか。流氷が遠すぎるとそこまで行けず、逆に押し寄せすぎたり、今日のように波が3mにもなると出航できず、と問題点が多いらしい。
キタキツネ牧場に行って、狸みたいに肥えたキタキツネを見物したり、ノロッコ号なる電車に乗ってオホーツク海を楽しんだり、トーフツ湖の白鳥を見物した。網走で時間を過ごそうと思えば刑務所もあります、延泊も可などと言われるが、そこはご遠慮。
それにしてもこの時期バスの運転は大変だろうと思う。雪に覆われて道が分からぬ。赤と白のポールが道の左右に建ててありそれを頼りに進む。車窓からの景色もろくに見えぬからガイドも困り果てていた。
・赤白の くいがたよりの ふぶき道 ・見えるはず 雪の知床 オホーツク
夜は知床ウトロ温泉にある第一ホテル。ここはお風呂も食事とも素晴らしい。最近は台湾、中国、韓国からこんなところにわんさと押し寄せているとのこと、それらしいグループも随分見かけた。時代は変わるもの。
三日目は二日目にもましてひどいことになった。「阿寒湖横断道路も、摩周湖に向かう道も通行止めです。」との情報。もちろん美幌峠もだめ。結局この日は雪のふりしきる阿寒湖と鶴見台からタンチョウ鶴のむれを眺めただけ。鶴はエサをくれぬ(禁止されている)と分かっているから、向こうの方で騒いでいるだけであった。それでもガイドは「釧路空港が万が一閉鎖の場合には、もう一日お泊りいただいて・・・」と気をもませたが、そんなこともなく無事に4時過ぎには空港着,帰路についた。
初期の目的が達成された、とは言いがたいけれども、雪の中をバスで行く旅と言うのはなかなか悪くない。空気がきれいだし、バスの中にいれば寒くはない。目的達成はお天気次第だが、旅情はそれなりにあるし、食べものも温泉もいい。そういう意味ではなかなかお勧めのコースと思う。
後記 17日 天候は回復し、流氷も接岸し、流氷ツアーが始まったそうだ。悔しい!!しかし、人生なんて所詮こんなもの、と思ったりもする。
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