暦の上では立秋というのに、連日うだるような暑さが続いている。町を歩いているときにも、ビルの陰が出来ているところを探して歩く。
日本たばこ寮の敷地で、子供たちが網を振り回して、蝉を追い回している姿が見える。昔は私も熱中したものだ。蝉は元気がいいくせに捕まえるとすぐに死んでしまう。生意気だったから、おにいちゃんたちいじめられた。信州に疎開していた頃「おまえのところは蝉を食うのだろう。」などとからかわれた。いまだにあれが食えるのか知らない。
蝉の幼虫は時期になると夕方から夜にかけ、土の中から外にでてきて羽化する。羽化後4,5日で成熟し、雄は鳴き、雌は交尾後に枯れ枝の組織内に産卵管を差し込んで、数個筒産卵する。一頭の産卵数は300-600個だそうだ。交尾している写真、産卵している写真をインターネットで探したけれども見つからなかった。みな羽化にのみ興味があるようだ。
孵化は早いものはその年の秋に、遅いものは、翌年の梅雨ごろに行われる。その後木の根の汁などを吸いながら数年で成虫となる。幼虫の間、実は他の虫に襲われたり、きのこが生えたり大変らしいがその辺について書いたものも見つからなかった。成虫になるまでの期間はアメリカの13年蝉や17年蝉のように長いものもある。
とにかく大変な苦労をして成虫になるが、後の寿命は1週間程度とか、その間汁気以外には何も食わずひたすら子孫繁栄のために頑張る!
蝉については通信の190で少し書いた。そこで今日は、今漢字を少し勉強しているからそこを生かしてペダンテイックに・・・・。
漢字を最初に考えた人はイメージがあったのだと思う。
蝉と言う字を考えた人は蝉が虫であると明確に認識していたのだと思う。
もっともそんなことを考えると、蜘蛛は何となく分かるけれども、蟹や蛸も虫の一種類と認識していたのかしら、との疑問もわく。
蝉は音読みでは「セン、ゼン」これは単(タン)の転音である。単が転音してセンになった例では禅と言う字が思いつく。
蝉は訓読みではせみのほかうつくしい、つづくなどと読む。
昔の人は蝉の10年も土の中にいて、出てきて短い生涯を終える姿を美しい、と感じたのだろうか。また鳴きやまぬ様子をみてつづくと読むようになったのだろうか。
蝉羽はセンウと読み蝉の羽のように薄い衣あるいはかさねの色合いをさす。表は檜肌色つまり黒味がかった青、裏は青色である。つまりスケスケルックの代名詞?蝉時雨は蝉が集まってなく声が時雨のように聞こえること。つづくという読みにふさわしい?
そういえば蜩と言う字もせみ、あるいはひぐらしと読む。蝉蜩はせんちょうでセミそのものである。ついでに寒蜩はつくつくぼうし、青蜩はひぐらし、大蜩はおおぜみ・・・。
昔の人は蝉に美しさ、涼しさを感じたようだけれど、余り多いとかえって暑さをますねえ。
そういえば蝉は本来は日中に鳴くもので、夜は基本的には休むものだったそうだ。しかし最近東京では深夜でも蝉が鳴くのをやめないとか。深夜でも街灯が消える事がないから蝉が昼だとカン違いするのだとか・・・・本当かしら。
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後記 NHKで、アメリカの17年蝉大量発生の様子やメカニズムを放映していた。蝉を溶かしたチョコレートの中をくぐらせ、白い目玉をつけて売っていたが、あの蝉は一度揚げるかなにかの処理をしてあるのだろうか。子供たちはうまい、うまいと食っていた。