アンダルシア地方のマラガ、グラナダ、コルドバ、セビージャを観光旅行した。この4都市はアンダルシアを代表する4都市で、マラガにはパリCDG(シャルルドゴール空港)から唯一直行便があった。
マラガをのぞけば私は10数年前に一度訪問した都市である。
にもかかわらずここを選んだのは歴史的に大変魅力に飛んでいること、同行のAさんが希望したこと、NHKのスペイン語放送をここ数年聞くだけは聞き続けていることが主な理由である。パックツアーで行けば効率的だが、だんだん歳をとるにつれ冒険心がなくなることへの抵抗とスペイン語を試す機会がこの方が多いかも知れぬ、と考えた。
強行日程をさけて、各都市に最低2泊することにした。ホテル、飛行機は問題ないが、各都市の移動をどうするか。旅行会社で鉄道の便を検索してもらうと随分と時間がかかる。昔の経験やガイドブックからアンダルシアは案外バスのネットが強いことに気がついた。現地でバスターミナルを探し出し、そこで勉強中のスペイン語で切符を買えばいいではないか、と考えた。これが案外うまく行った。バスの出発時刻は、ついたときに次の都市に行く便の時刻表を貰うようにした。バスターミナルとホテルの移動はいつもタクシーを用いた。マラガ、グラナダ、コルドバ、セビージャ、再びマラガの順で回ったがいづれも100キロ前後、2時間前後の行程で料金も10-15ユーロとなかなか経済的である。
スペインの歴史は、紀元前フェニキア人やカルタゴ人が植民市を建設した頃から始まる。やがてシーザーの時代にローマの支配を受けるようになる。混沌の時代を経た後、8世紀にモーロ人、つまりイスラム教徒が侵入し支配するようになる。キリスト教徒による領土回復運動は10世紀頃から始まり、アンダルシアでは大半が13世紀に、唯一残ったグラナダが1492年に陥落し完成する。その後はキリスト教徒による支配が続くわけだが、歴史を物語る遺跡が、この4都市には極めて多い。
グラナダのアルハンブラ宮殿はモーロ人の築いた城である。キリスト教時代になって利用されず、うち捨てられていたが、19世紀にワシントン・アービングの「グラナダ物語」で一躍脚光をあびた。コルドバのメスキータはスペイン語でモスクの意味である。10世紀に建てられたが、キリスト教徒によってカテドラルに改装されて使われるようになった。
セビーリャのカテドラルは、キリスト教徒が建てたものだが、並んで建つヒエルダの塔は、イスラム教徒が建てたモスクの一部である。アルカサルはスペイン語で城塞の意味で各地にあるが、ここのものはイスラム教徒が建てたものの跡に、イスラム趣味のキリスト教徒の王が建てたもので、アルハンブラ宮殿顔負けである。またマラガはもともとフェニキア人によって開かれた港である。
歴史に少しでも興味のある人は是非訪れてみたらいいと思う。私の場合、一昨年にローマ、フィレンツエ、昨年にトルコを訪れ、塩野七生の著作等で得られた知識とあわせて歴史を再認識したように感じている。アンダルシアは、もちろん観光地としても素晴らしい。料理もうまいし、円安になったとはいえまだ物価も安い。フラメンコも楽しい。そういう意味でお勧め観光スポットである。
ただ一つ、夏に訪れることの問題点。コルドバのお土産やでみたTシャツにアインシュタインの公式が書いてあった。E=mc2 ただしその下に珍釈がついていた。Espanaa=(mucho)*(calor)2・・・calorはスペイン語で暑いの意味。全体スペインは大変に暑い、暑い!そんな意味であろうか。天気は良かったが、旅行期間中は30度を超す猛暑が続いた。でもそんなものはまだまだ元気な皆さんには問題にならないでしょう。
最後に、それではお前のスペイン語はどれだけ進歩したかですって。それだけは聞いてくれるな・・・・語学ってのは難しいねえ。
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