この5月に「地球温暖化で水浸しになるか。」というエッセイを田中宇一氏の論文を引用するなどして書いた。水浸しはともかくその中で
「空気中の二酸化炭素の濃度は0.03-0.04%、石油、石炭、天然ガスの消費による1年間の排出量は全体の1.4%」で、この程度のものが本当に地球温暖化の原因と断定できるか、という疑問である。その対策を国際的に行わせているのは「先進国が発展途上の追い月を阻止しようとする政治的意図に基づくものではないか。」
友人のS君が、地球温暖化についてIPCCの考え方がニュートン8月号にまとめられている、というので図書館で借りてきた。この書は、地球温暖化問題特集で一つの答えを与えるものかもしれない。
最近地球温暖化は本当に起こっているのか、と言う点は本当に見える。日本各地の気温が上昇している、世界の大部分で気温が上昇している、世界平均気温は100年間で0.74度上昇した、などとしている。ただし世界の海面が上昇している、と言う話は疑問符がつく。人工衛星で測定したデータによれば世界の海面は100年間で17cm上昇した、と言うが100年前のデータの取り方やデータの信頼性が気になる。また北極の氷が急速に溶けていることは観測されているが、南極の氷が減少していることを示すデータはないそうだ。前者が海面上昇に寄与しそうもないのは前回説明したとおり。
地球温暖化で何が起こるか、の章は何か不安をあおっているように見える。2度上昇で、新たに30億人が水不足に成る、などとしているが、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアなどが中心で日本はむしろ河川の流量は増えるとしている。
地球温暖化の原因は何かとして以下の4つを挙げている。
1) 太陽から受けるエネルギーは一定ではない。
2) 過去に何度も寒冷化と温暖化が起きている。
3) 人類はCO2など温室効果ガスを急増させている。
4) この50年間の温暖化は「人間活動が主な原因」である可能性が非常に高い。
地球温暖化の権威であるアメリカ、スタンフォード大学シュナイダー教授にインタビューした記事が掲載されている。
「(1950年から2005年までの気温を再現してみると)自然の力だけでは、変動の10%程度しか説明できません。そして今度は、人類の活動だけでモデルを動かしてみます。具体的には、二酸化炭素、メタン、フロン類、一酸化炭素など人類の活動によって濃度が急上昇した温室効果ガスと、工場の排煙などに由来するエアロゾルを考察します。温室効果ガスは地球を暖め、エアロゾルは冷やします。これらの効果をコンピューターに入力して得られた結果は、実際の変動の25-50%を説明しますが、まだ完全ではありません。」
「最後に自然の力と人為的な両方を使ってモデルを動かすと、再現値と観測値がもっとも良く一致し、観測値の50-70%説明できるようになります。」
確実でないことを議論するのは無責任だ、との議論に対して
「哲学の違いでしょうね。」とした上で、不確実であってもその可能性が高いなら対策をとるべきだ、としているようだ。「どんな対価を払っても、破局的な気候変動が起きる事態を避けなければなりません。」
この議論として気がつくことは人類の発生するCO2を原因の3番目にし、しかも自然の力と人為的な両方を使ったモデルでも観測地の50-70%しか説明できない、と言う点。
悩ましいのは、疑わしくても今対策をとらないと、気候の「破局」がもたらされてからでは遅い、という脅かしだ。ただこのように考えると、日本が率先してやること、それによって産業界に多大な負担を強いる事が正しいのか、との疑問がわく。むしろこの論議が正しいか否かを日本なりに検討できないものか?
註 ご意見をお待ちしています。
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