今年も一度くらいは紅葉見物をしたいと考え、清里高原を選んだ。
ホテルは清里高原ホテル、植え込みのドウダンツツジやニシキギが真っ赤に紅葉している。ホテル内に小さな湖があり、煉瓦造りの結婚式用らしいチャペルがある。
初日に、清里のシンボル的存在である清泉寮にゆき、ソフトクリーム賞味、2日目は、簡単なガイドツアーを申し込んだ。森林インストラクターなるバッジをつけたA氏は、千葉の出身らしいが移り住んできて4年になるという。美しの森を散歩するということで、参加者は大阪から夜をついて来たという若いアベックと私たちの4人。
ツツジは、山にはドウダンツツジのほか、レンゲツツジ、ミツバツツジ、ヤマツツジなどがあるとのこと。どこかで聞いたとおりレンゲツツジは、不思議に鹿も食わぬそうだ。マユミなど赤い小さな実をつけた木々もめだつ。
展望台に登ると八ヶ岳が一望になる。八ヶ岳という山はなく、幾つかの山が連なっているのだが、赤岳が一番高い。2999m。山頂付近にある山小屋、風力発電の風車が見えるというので懸命にA氏の双眼鏡を覗き込むが判然としない。
反対側には甲斐駒ケ岳、北岳、富士山は雲がかかって見えないが秩父連峰。
ウラウラと晴れ渡り、山歩きには最高。もっとも朝晩には5度くらいまで冷え込む。
シラカバはもう葉の散ってしまったものが多いようだ。後で聞いたところ、現在海抜1000m辺りが紅葉の真っ盛り、この辺は1500mくらいあるから、もうそろそろ盛りを過ぎたのかもしれない。シラカバと良く似ているが、木肌が少しピンク色になっているのがダケカンバ、それにこの辺特有のヤエガワカンバなども見られる。
シラカバに変わって今山全体を色づかせているのが落葉松(からまつ)。杉科なのだろうか、まっすぐに伸びている。十分に広い土地を与えられた落葉松は、さながら夜会のお姫様のように裾を広げて悠然と立つ。それに比べて少し密生すると、葉が上のほうだけで何か情けない。その両方が黄色い針のような葉を降らせ、太陽の光をうけてきらきら輝いている。
この辺は栗鼠が多く、落葉松のマツボックリを食うのだそうだ。芯だけになったそれを見せてくれた。栗鼠はクルミも二つに割って食うというからあの歯は凄い。
落葉松に比べ地味でくねくね曲がっているのが赤松。
「赤松と言えばマツタケで皆探すけれど生えているものじゃない。」とA氏。
あれは乾いた木漏れ日のさすような、それでいて落ち葉や笹などのない場所でなければだめ、ところが山の落ち葉など集める者がいないとのこと。
ほかにブナ、ヤマザクラ、ミズナラ。コナラはもう少し下のほうとか。また八ヶ岳の山すそ、湧水池が多く、そういうところでは春に水芭蕉やクリンソウも見られるという。
キャンプ場についた。宿泊施設もあるようだ。
「皆さん、元気だし時間もあるようだから羽衣池まで行って見ましょう。」
階段が延々と続く登山道。登山靴で来なかった事がちょっと悔やまれた。
羽衣池は1600mを越える高みにある。葦だけ自生し、水はチョロリとあるだけ。それでもヤゴなどが生息するとか。到着すると八ヶ岳が一段と近くなったようだが、歩けば6-7時間とか。
ここから3キロ半くらいで天女山とか。途中まで行くと、山の様相が一変する。植樹された樅の林が続く。しかしここも手入れが十分でなくあたりは暗い。下の広い山道は格好の散歩コース。イタヤカエデなどカエデ類の紅葉もなかなかにきれいであった。
予定通り11時半にホテルに戻る。前日は須玉ICから来たが、帰りは紅葉をさらに楽しもうと八ヶ岳高原ラインを小淵沢ICに向ってぬけた。好天気に恵まれた休日とあって続々人が押しかけている。早めに帰京。
註 ご意見をお待ちしています。
e-mail agatha@bekkoame.ne.jp
home-page http://www.bekkoame.ne.jp/~agatha