606「リゾットはいかが?」(11月5日(月)曇り)

ついうっかりガールフレンドのAさんに「今夜はパエーリャを食べよう、私が作る。」といったところ、「海老や貝が大変ね。」・・・間違えた。私が作ろうとしたのはリゾットだった。
リゾットは、イタリア料理である。ウイキペデイアによれば、言葉は米(Riso)と最高(Ottimo)をあわせた造語。イタリア北部で、米をバターでいため、スープとサフランを加えた炊いたものが食べられていたが、これが原型という。
パエーリャは、スペイン東部バレンシア地方の郷土料理。言葉はカタルーニャ語でフライパンを意味する。タップリの具をいためて米と水、黄色の色彩の元になるサフランで炊き上げる。この際日本のように蓋はせず(いわば具を蓋のかわりにする)、米にわずかに芯がのこるように炊き上げる。日本では魚介類を用いた者が一般的だが、オリジナルはウサギ、鶏、カタツムリ、インゲンマメ、パプリカなど山の幸を中心に用いる。
ついでにピラフは、いためた米を様々なだし汁で炊いたトルコ料理である。たいた米飯をいためた炒飯とは本来別物だが、日本ではしばしば混同される。

さて私のリゾット。教科書は、いつものようにあの落合シェフの書いた「イタリア食堂「ラベットラ」のお魚レシピ」。
鍋にオリーブオイルとニンニクを温める。このとき好みで少しバターを入れたっていい。たまねぎを一緒にいためるほうが標準かもしれない。それに二人分なら1合の米を入れる。オリーブオイルをなじませる。白ワインを50ccほどいれてアルコール分と水分をとばす。焦げ付かないようにつきっきりでみていなければならない。
水を500-600cc数回に分けていれる。ガラスの蓋をして中を焼け付くことのないように、水加減を見ながら加熱すると良い。我々はつい蓋をして火加減に注意しなければおいしい御飯は炊けぬ、と考えがちだが、西洋流は大雑把。途中で蓋を取るのも、水を差し入れるのも案外自由。適当なところで塩で味付けをする。適当なところで具を入れる。

この前は銀杏のリゾットを作った。この場合は銀杏を煎って皮をむいて入れたから、そのままで食べられる。だから終わりに入れればいい。栗などでも同じだ。牡蠣の場合は少し違う。あれは牡蠣の味がニオイが大切だ。牡蠣はさっとゆで、その茹で水を分離しておく。これを差し入れる水の変わりに、または不足分として使う。牡蠣は茹ですぎると堅くなってしまうから別にしておいて最後に入れる。
御飯はシンがあっては困るが少しかためがいい。イタリア流に言えばアルデンテである。パエーリャは鍋の底にソカレット(socarratおこげ)が出来る程度がよいが、こちらは少し湿り気が残っている程度がいい。

最後にパルメジャーのチーズで匂いをつける。実はパルミジャーノを使うのはミラノ風リゾットのようで、ゴルゴンゾーラなど他のチーズを使う手も考えられる。
ただどうも我々にはチーズのニオイがしないとリゾットの感じがしない。教科書にズッパ・デイ・ペッシェというのがある。(なぜ魚スープと言わないのだろう。)同じようにしてベースを作り、その汁をまぜたリゾット?なるものが紹介されていた。おいしい、ということだが、なんだか猫飯のようにも見える。
パルメジャー・チーズは、粉になってふりかけるものが市販されているけれど、出来るなら塊を摩り下ろして使うといい。このチーズは、イタリアのパルメジャーノと言うところで作られるチーズの総称だが、今ではアメリカやニュージランド産のものが作られているから、後は好みと見栄と財布による。今回は先日スペインに旅行したおり、むこうのスーパーで求めたものを使った。二サジというが、匂いを強くつけたければ多めに混ぜればいい。少しバターを入れるとまた風味が変わる、との話もある。
きのこのリゾットにした。しいたけはナマだから少し早めにいれた。おいしかったけれど、マツタケならニオイがもっと強烈でおいしかろう・・・・庶民の夢!

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