631「スーパーチューズデー」(2月6日(水)雪)

「それにしてもカッコいい男だわ。」と、ガールフレンドのAさんが言う。オバマ候補のことである。
そこにゆくとクリントン候補は「いい女」とは言えないなあ。
われわれの流儀に従えば、「いい女」とは、「触れなば落ちん」と思わせる色気と弱さを持った女。彼女は美人、賢い女、そういった評があたりそうだ。しかし現在はこういう女性の時代、「いい女」なんか求めても今は無理な相談なのかも知れぬ。

クリントン氏は、言わずと知れたクリントン前大統領夫人。60歳。弁護士。シカゴの白人住宅街で少女時代を過ごした。イラク戦争の時には武力行使を容認したが,戦況が不利になると米軍撤退論を主張した。
一方のオバマ氏は46歳。同じく弁護士。あの安倍首相より若い。ホノルルでケニア人留学生と白人女性の子として生まれた。2歳のときに両親が離婚し、母方の祖母の家で育てられるなど苦労を重ねた。イスラム教徒が多い環境で育ったがキリスト教徒。ハーバード大卒。逆境を跳ね返して成功する「アメリカンドリーム」をまさに体験した人物。イラク戦争で「合理的でない政治性の高い戦争」と反対した。

2月5日。スーパーチューズデー。24州で予備選・党員集会を開催。まさに共和・民主両党が候補者を絞り込む重要な1日となった。
全米が燃えているように見える。サブプライムローン問題で市場は大混乱、巷には家を失って路上生活者みたいになってゆく人も多いというのに、このはしゃぎぶり。大統領選挙は、アメリカ人にとって一種のお祭りじゃないだろうか、とも思える。

「あんなおじさん、魅力ないわ。」とまたAさん。共和党一位のマケイン氏のことを指しているのである。白髪、温厚そうに見える容貌・・・・しかし白人おじんであることにちがいはない。71歳。パナマ生まれで海軍兵学校卒。ベトナム戦争の英雄。
しかし印象だけで人を判断してはいけませんぞ。新聞では米国は変革を求めており、その点では民主党有利との情報も流れているけれど、先は分からない。

日経新聞によれば、有権者がもっとも重視する政策の1位は「経済」。最近の状況を考えれば当然のことかもしれないが、「イラク戦争」や「移民政策」を上回っているとのこと。その意味では信頼度は民主党ではクリントン氏、共和党ではマケイン氏がやや高いとか。
国家は一種の利益団体、と考えられる。そのような観点からみれば、身近に実際に困ったことに、どのように対応してくれるかが、国民の関心事になることは当然。
民主党が政権をとれば画期的なことに成るのだろうなあ。クリントン氏なら始めての女性大統領。オバマ氏なら始めての黒人大統領。クリントン氏は女性票、高齢票を、オバマ氏は黒人票のみならず白人票にも相当に食い込んでいるという。女性首相・・・日本ではまだまだ実現しそうにないにないなあ。

共和党はマケイン氏で決まりのよう。民主党は指名獲得に必要な代議員数でややクリントン氏が有利のようだが混戦。民主党の代議員の数は全部で4049人、まだ半分もきまっていない。代議員の配分方法は、共和党は総取り方式だが、民主党は得票率に応じて割り当てる「比例配分」、それだけに接戦しなりやすい。両候補とも次のルイジアナ、テキサス、オハイオなどへの対応に忙しいとか。これでも決着がつかない場合、8月の党大会(共和党は9月初頭)で決着と言う異例の事態を迎えるかもしれない、としている。とにかくこれで両党の候補者が正式決定し、テレビ討論会、一般投票、選挙人投票をへて、次期大統領が決定、2009年1月20日に就任する。「間接選挙」のように聞こえるが、実際は538人の選挙人枠で各候補を支持する選挙人の割合がきまるため「直接選挙」に近い。

しかし日本の新聞もテレビも選挙結果が日本にどんな影響を与えるかは言っていないなあ。もっとも候補者自身も自分の足元が大切で、極東の小国のことなど出たとこ勝負、というところがホンネなのだろうが・・・・・。

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