641「武藤日銀総裁問題に思う」(3月11日(火)晴れ)

自民党には政権政党と言う驕り、民主党には昨年参議院選挙で勝った、だから民意は我々にある、我々は何をしてもいい、という驕りがあろう。しかし現在の状況では後者の方がずっと目立っている。
日銀総裁への武藤氏の起用問題。長らく副総裁で実績もある武藤氏等を起用しよう、という案はごく普通に見える。
それを財務と金融を一緒に経験した者は怪しからん、と理解できぬ理由をつけて拒否する。

大体公聴会を開かせて、呼びつける。そしてなっているわけでもないのに所信を聞く。そこで「日銀として中立の立場を貫く。」と言明しているのに、役人的答弁だ、信用できない、と言うのは何だ。中には東大卒業だからだめなんだ、と言うムキまでいるとか。しかも誰が良い、と対案を出すというわけではない。日銀にどうしてもらいたい、と言うのでもない。福田首相でなくても「反対の理由が分からない。」のは当然のことと言えよう。公聴会は、全く最初から聞く気はない、ただ形式を整えただけだ、というように見える。社会的に見れば候補者に非情に失礼に当たるのではないだろうか。まったく党利党略のためにこの人事を弄んでいるとしか思えない。
正直言って、私は現在の民主党のスタッフはどれも気に入らない。何が気に入らないか、と言って人間的な温かみを感じない。自民党を非難し、ひきずりおろすことしか念頭にない。小沢党首しかり、鳩山幹事長しかり、山岡国会対策委員長しかり・・・・。

少し論拠に自信がなさそうな主張になると、みんなが反対と言っている、と言ってみたり、自分が首相になったつもりのように傲慢に冷たく意見を押し付ける。
日本をよくしようという自覚が全くないように思える。むしろ組織に感じられるのは軍隊のような硬直さだ。こういう政党が政権をとると統制ばかり考えるように見える。政権担当能力があるのか、と疑ってしまう。
皆に選ばれた者が政治をすれば、皆の意見が反映され素晴らしい社会が出来る、というのは幻想だ。共産主義社会を見るがいい。労働者の集まりが社会を作った。本来は民主的であるべきだ。しかしその行き着いた先は、独裁者社会ではないか。この組織にはそれが感じられるというのだ。今回の場合、こんな記事もあった。「民主党内部で本当に武藤総裁に反対な者は1割、賛成が3割、どうでもいいが6割」

自民党にも問題は多い。企業と癒着し、国民のためなど考えていない、と非難される。そのおかげで格差がますます広がっている、と非難される。少しはあたっているかもしれない。しかしこの党に魅力を感じるのは皆が自由なことを言える雰囲気である。それだけに戦力的には脆いところがあるかもしれないが・・・・。

実は民主党内部に反対せざるをえない理由があるのだという。昨年小沢党首が密に福田首相と面談し大連立構想を模索した。それを党内で否決されると「党首を辞任する」と言い出した。皆が止めに入った。要するに小沢党首以外に党首になる器量の人物がいなかったからである。そのために必死に残ってくれるようお願いするよりなかった。
そんな事があって民主党の人気も今一歩のびない。すると自分たちに力がないくせに小沢党首を非難する声がちらつき始めた。それを否定するために今回の人事で自民党との馴れ合いのようなことは出来ない、と言うことらしい。
こんなことで日銀総裁がいない状況を作り出してどうする、と自民党は非難する。日本が馬鹿にされる、福田首相が馬鹿にされる・・・・・。それが狙いなのさ、と民主党は言うのかもしれない。そうまで言うのなら民主党のような党は日本にとってはない方がいい。

参議院には解散がない。その結果もう数年参議院は民主党が支配するだろう。すると民主党が政権をとるか、あるいはねじれ国会のまま自民党が政権を維持するかしか考えられない。日本丸はあるべき方向に進みようがなく、その状況に絶望せざるを得ない。

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