642「陸上競技の審判にならないか」(3月15日(土)晴れ)

酒屋Aのおじさんは、いつも私に「陸上競技の審判にならないか。」と薦める。それが重なって、とにかく審判講習会を一度受けてみよう、と言うことになった。
会場は、立正大学講堂、五反田、大崎から少しのところにある。
どうも初めて講習会を受けるものと、すでに受けたものの講習会に分かれているらしい。前者は30人くらい、後者は500人もいるとか。受付には両方一緒に集まるから相当の人出、審判をやってもわずかな日当ときいているから「随分、閑な人がいるもの!」と妙に感心。ところが年寄りに加わって若い人も結構いることにまた驚く。

「初めて組」に受講料を払って登録すると、テキストと審判員手帳を渡される。
ようやく私は、日本陸上協会があり、その下に東京陸上協会、さらにその傘下に我々の杉並ACというのがあると理解できた。
今日の教育を受けた後、2年のうちに8回実技研修大会で見習いを受けると、B級取得者になれる。それから講習会、競技会など熱心に参加して10年以上の経験を経るとA級。条件に陸連主催を運営できる知識、技能を持つもの、とある。
さらに10年以上の経験でS級、条件に知識,経験が豊で指導力のある者と言うことになっている。このレベルの人が競技の主任審判をやるとのこと。都合20年も必要と言うことなら、S級取得の頃に私が地下で眠っていることは間違いなさそう・・・・・。
講習会会場に入ると「コウタイレン(高校体操連盟)の人は申し出てください。すぐに審判が出来るようになりますから・・・」という。どうやら学校の体育の教師は、実地で審判をやりつけているから、今日の講習会を受ければそれでB級に認定されるらしい。それでこれから体操教師になろうという者も含めて、若い者が多いのだと得心した。

講義は「いづれ実際にやってみれば分かるでしょうが・・・」と、かなりのんびり、手抜きをしたもの。陸上競技はトラック競技、フィールド競技にわかれ、後者はさらに跳躍関係と投擲関係に分かれる。陸上でやっても球技などは別の組織に入るのだろうか。
競技会で主体は選手、審判は脇役である。選手からの抗議でワルモノのされることも多いようだ。「馬鹿にされない」こと、つまり審判としての権威をたもつことが とにかく大切であるらしい。咄嗟の判断、明確なジャッジ等であろうか。その上で「とにかく経験しなければダメなんですよ。」と講師たちは口をそろえる。
ある競技の走り幅跳びで、着地点付近でみていた副審判には、選手が踏み切り番を踏んで跳躍したように見えた。そのむねをアナウンスすると整備係が選手の飛んだ砂を均してしまった。しかし主審は白旗(成功)の表示をしていた。そのため選手から抗議を受け、とうとうやり直すことになった。するとさっき跳躍したときは、追い風が1.8m吹いていた。今は向かい風、それまで待て、ということになって随分時間が遅れた・・・・・。そのほかいろいろ経験談を聞かされたが忘れた。

最後に模擬試験。問題を見てびっくりした。酒屋のおじさんがこれはサンプル、と渡してくれたものとまるっきり同じ。出来なければおかしい・・・・・。次の文章で正しいものに○、間違っているものに×をつけよ。
( )100m競争のスタートで両膝をついたら違反である。
( )スターターは800m以上の競争(競歩)で、「位置について」の次ぎに「用意」と言って信号器(ピストル)を発射する。
( )距離を競う全てのフィールド競技において、計測する距離は1cm未満の端数は切り捨てて記録する。

とにかく実地研修を受けないことには審判員になれない、その研修を受けるには帽子が必要だということで2700円なりを払って買ってきた。白い縁付きの、随分キザな帽子・・・・それを我が家に持ち帰り、鏡の前で被ってみてさてどうしたものか。死ぬまでやるような熱心さはないし、社会に対する窓は一つでも開けておきたい・・・。

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