去年の今頃は雨に悩まされたものだ、というが覚えている人は少ないようだ。幸いに天気は良好、暑すぎるくらい。今日からまた例年のように31日まで子供たちがラジオ体操にわんさと押し寄せる。ヤクルトにひかれて、お父さん、お母さんから言われて、学校の宿題だから、子供たち一人ひとりはどのような理由で来るのだろう。
今年は少し少なく180人弱、200本用意したヤクルトが20本ほどあまったようだ。
モーニングストレッチ、みんなの体操、本番のラジオ体操。しかし授業でやっていないのか、てんでんばらばら。中には万歳のような格好を繰り返すだけの生徒もいるけれど・・・・。
それでも彼らに、まだ日本の将来に明るさを感じる。素直に育ってほしいものだ。
先日読者の一人から「教育問題についても議論してください。」とのメールをもらった。
大分県の教員採用試験を巡る汚職事件について校長など管理職を巡る管理職登用でも金品授受があったことが明らかになり、教育界を揺るがす問題に発展してきた。
過去にさかのぼって取り調べ、不正な手段で採用されたり、登用されたりしたものはすべて資格剥奪、あるいは身分停止などの処置をとってほしい。厳しすぎると考える向きには学生が不正な手段で入学したことが発覚した場合、入学を取り消されることを考えればよい。
大分県で常態化していたということはほかの県でも結構あるのではないか、と推定されることである。この際徹底的に調べてほしい。
この事件は子供たちに大きな影響を与えることを考えればとてつもない事件である。
同じニュースでも深夜帰宅する役人が実はタクシーの中でビールの提供を受けていたとか、大阪の知事が忙しい仕事の帰り道、つい公用車でスポーツジムにいったとか、そんな話と同列に扱ってもらっては困る事件なのである。
実を言うと、自分の行動を決定するために世の中には学校で教えないことがある。それは大抵母親が教えたり、自分の経験から学んだりする物なのだけれど・・・・・。
酒に酔って運転し、人をはねて殺してしまった。
運よく死体は海か川に転がり落ちてしまった、あるいは高速道路だから、あとから来る車もはねるかもしれない。そんな時このまま逃げるか、自首するか、一瞬の判断を要求される。前者で発覚しなければいいが、見つかったら最後だ、さあ、どうする?後者に決めた場合、酔いがさめてから自首すべきか、今すぐに自首すべきか。酔いがさめてから自首すれば罪が軽減されるかもしれない。酒気帯び運転の証拠がないのだから・・・・・。
ずいぶん大げさな例を書いたけれどこんなことは世の中にはいくらでもある。部長に誘われた今日のマージャンを付き合うべきか。結婚するが、会社の人に仲人になってもらうべきか。盆暮れの届けはするべきか。あの人は欲が深いと聞くから、いっそ袖の下を挨拶がわりに金品を送るべきか。どの例も学校では多分教えてくれない。
しかし大分県のケースは、「すべてわが身中心で考えなさい。」と教師が身をもって教えてくれた・・・・・・。「教師というのは一生食いはぐれのないいい商売なのよ。教師になり、その中で出世しようと思えばお金を使わなければならないときもあるのよ。」
もう一つこの事件で気になるのは制度に対する反省の弁が出てこないことである。
教員という世界の中で、学校と教育委員会すべての人事を決定している。そこに既存の利権にしがみつこうとするものがでてきて腐敗の温床となるのだ。民間会社と比べてみればいい。会社は利益を出し、株主に報いなければいけない、従業員に満足な給料を払わなければいけない、税務署に正しく金を払わなければならない、多くの制約がある。そのために世間が厳しくチェックし、監査制度ができ、社外重役ができ、経営者責任が追及されるようになった。
たとえば人事にチェックを入れる別の機関の設置、父兄、有識者、国の推薦をうけたものなど教育委員会に学校そのものに入れるなどの措置が必要と思う。逮捕された者が「長年の習慣でやっていた。」などと供述していると聞けば、ますますそう思うではないか。大分県では教員採用試験がまた行われたと聞く。「制度を変えましたから、もう大丈夫です。」というが、自分たちの体制を温存し、世間の非難の嵐が過ぎ去るのをただ待っているだけのように見える。
あの子供たちを正義感のある素直な子に育てるために、自分たちは何を改善しなければいけないのか真剣に考えてほしい!
今回の事件は人事を教育委員会に任せておいて良いかどうか、検討しようとしていた矢先であった、とも聞く。それなら是非今回の事件をうやむやに終わらせることなく生かしてほしい。
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