824「ムナクソが悪くなる!」(12月24日(木)晴れ)

鳩山首相の、自らの資金管理団体の偽装献金問題、それを受けての元公設秘書の起訴についての弁明記者会見を聞いて、ムナクソが悪くなった。TVに向かって「さっさと辞めろ!」と怒鳴りたくなった。最初は借りたもの、といい、後では母親が振り込んでいるとは知らなかった、とは開いた口がふさがらない。また贈与税6億円余りをぽんと払う、という点も庶民を驚かせる。さすがに大家のお坊っちゃん、それだけの金を右から左に動かせるものだ。6億円は我々の6000円くらいの感覚なのだろうか。金を払えばいいのだろう、と言う開き直りまで感じた。こんな金銭感覚の人に庶民の心が分かるのか。いくつかの福祉政策もどきにしたって、首相自身の心がどこに入っているのだと疑う。
後から聞いたところによると、辞めるか辞めぬかは、「世論の動向」によって判断する、との含みも残したとか。これもおかしい。世論だけで左右されるなら、大衆迎合政治にならないのか。「首相と言う職は、外国に何度もカミサンといけるし、歓迎もしてもらえる。そんな地位は手放したくない。個人としてやめたくない。」くらい言えばいい!

日本経済新聞に編集委員内山清行氏の「指揮力より指導力を」なる記事。
世論が首相追求一辺倒にならない理由を二つ挙げている。
* 08年から3年連続で首相が入れ替わった自民党政治に愛想を尽かし、選挙で生み出したのが鳩山政権、今度は簡単にやめてほしくない。
* 流れたのは資産家で知られた鳩山家の金ではないか。まったく知らなかった、という説明は不十分だが、首相を辞めるほどではない。
まったく世の状況を言い当てていると思うけれど、この考えはおかしい。
自民党政権だって自分たちで選んだものではないか。首相が、選挙がないまま3度も変わった、と言うが、それはルールに従っているまで。今回の政権だって鳩山首相が辞任すれば、選挙などすることなく小沢さんか、菅さんか首を挿げ替えてでてくるに違いない。自民党の政権時代、変われ変われ、と大合唱し、民主党政権になったら不正があっても続行してほしい、という考えは左派政党が政権をとると、急に現状維持を望み始める過去の歴史を思い出させる。
後者の理由について言うなら、そんなことを認めるなら相続税はやめにしてほしい、と言いたい。親の金を子が簡単に流用出来るなら苦労はない。贈与なら相続税逃れと言う悪質な贈与だ。政治資金規正法違反の場合と同類とあつかってほしい。
さらに今回の説明で贈与とするのは、政治資金とすれば、法律で当然代議士まで辞めなければならなくなることを恐れてのことだ。つまり贈与税6億円余りと引き換えに辞任の道を封鎖しているのだ。それをいかにも神妙に6億円余りは払わせていただきます、と言うのは世間の同情を惹こうという演技にすぎない。

また同じ内山氏によれば「政治資金規正法は政治家本人から資金管理団体への寄付に年間1000万円、個人に150万円の量的制限を設けている。これはお金持ちが資金力に物を言わせて政治権力を手中にしないためである。・・・・「鳩山氏は、鳩山家の資金がなくても首相になれたのか」という疑問に行き着く」(同記事)
過去に鳩山首相は、加藤紘一元自民党幹事長を非難して「金庫番として働いていた元秘書が罪を問われるなら加藤氏も共同正犯だ。」と語ったそうだ。他にもいくつか例がある。そんなことを考えれば辞任しない方がおかしい。今までの自分の発言は口をぬぐい、今回は秘書がやった、私には関係がない、で押し通せるなら、これからの日本の政治は闇だ。

一方で内山氏の記事が指摘するように、先週は小沢氏の西松建設巨額献金事件で起訴された公設第一秘書の初公判があったばかり。裁判の行方は分からない。しかし従来は、起訴さればそれだけで代議士を辞めるくらいのことが求められた。企業が見返りを期待したことも、政治が受注などに大きな影響力をもつことも事実であろう。金権政治そのものであり、非難された議員が、辞職を考えるのは当たり前である。日本の首相と与党のトップがこんな政治家で、これからの日本の地図をどうやって描けるのだろう!

最後に鳩山首相は「政治空白を招くより、しっかり責任を果たす方が政権運営にプラスではないか」などとも語り、辞任を否定した。過去似たような事件で、辞任を求められた誰もが、似たような発言をした。民主党の政策の一つに「政治と金」の関係を断ち切る、とあったはず。それを達成するために多少遠回りでも、小沢氏ともども辞任するべきだ。政治の少々の空白が出来ても、そんなものを埋める人材は、民主党にも沢山いるし、いないというなら政権をおりればいい!

註 ご意見をお待ちしています。
e-mail agatha@bekkoame.ne.jp
home-page http://www.bekkoame.ne.jp/~agatha