今日から11月。私は「忘年会をやらないか。」と3人ほどにメールを発信した。
特定の人間あるいはグループと忘年会などやってもやらなくてもいい。
しかし普段会わぬ友と1年に1度くらいおしゃべりをするのは、なかなか楽しい。歳をとるととにかく人と話すことがボケ防止に成るという。その面でもよい機会。しかしだんだんそういうものを企画すること自体が面倒くさくなる。自分自身の若さを保つために、自分に言い聞かせてこういう会を働きかけているのである。
ところでこのような会で、どうやったら楽しい会話を長続きさせられるか。男二人の会だと、どうやっても2時間も話すと会話の穂が途切れてしまう。女性はこの点実に上手だ。いつもその極意を盗もうと考えるのだけれど、未だに盗めぬ。
最初に「長続きさせたい会話」の定義をしておこう。ここで言う会話とは男二人の会話である。3人以上であれば会話は逃げ道がある。逃げ道は3人寄れば二人、4人なら3人。5人なら4人だが、全体で見れば会話の方向は3人なら3方向、4人なら6方向、5人なら10方向と飛躍的に伸びるから、あちらの会話が途切れればこちらで次々に増えてゆく。
次に性の問題。女性同士。どうして長続きするのか知りたいものだ。
男と女。これはまた難しいのである、性を期待している頃は、会話みたいなものは放っておいても続く。一つには相手に対してかまえるからである。スカートがめくれてないかしら、お茶を入れてあげなくていいかしら、男もこんなことは女性に話していいのだろうか、相手に対する影響を気遣う。そして性に対する期待と不安。この人、私をどうしようとする気かしら、男はこの女性を何とかできないものか、などと考える。すると目もばっちりさえてくる。しかしこれらが無くなると、男と女といえども会話が途切れる状態になりがち。お互いすべてを許して、長い時間が経過すればば緊張が解け、性的期待も、能力も薄れてくると、会話がだんだん途絶えてくる。倦怠あるいは冷えた夫婦関係などというのはこれか。
男同士。少しわき道にそれて、グループの場合、男だけが話しているところに女性が一人でも入ってくると雰囲気ががらりと変わる。それまで飛び交っていた臍の下の卑猥な話は影を潜め、途端にまじめで上品な会話になる。会話のあり方を双方意識するからだ。
父は寡黙だったが、話すことが嫌いではなかった。建築、絵画、音楽などが趣味だった。その分野になると途端に雄弁になる。それどころか独壇場になる。しかしそれほどの知識を持ち合わせぬ周囲はだんだんしらけてくる。脇で見ていて、やはり知識の幅は広くなければいけない、と思った。
私は政治でも経済でも人間関係でも料理でも興味を持てるように心がけている。パソコンが普及し、ウエブ・サーフィンが出来るようになり、茶の間にいながらにして情報収集が出来る。かなりの効果はある。ただそうやってえた知識では、会話はしばしば上滑りなりがちところは注意しなければならないが・・・・。
色々考えるが、会話に一つ重要なのは「聞き上手」ではないか、と思う。会話の極意は「言うが3割、聞くが7割」というような諺をどこかで聞いた。多くの人は話したがる、特に自分の得意分野を話したがるものでる。それを興味深く聞いてやる。そして相手の話をエンカレッジしてやる。すると相手も得意になって話す。ただそれには相手の話に興味を持ち続ける内的なものがなければいけない。会話のテーマを多くする3割にむけた努力は、7割についても相手の話に興味を持ち続け、共感して見せるところに生かされる。
女性は本源的に聞くことが得意なのではないか。逆に男性は常に自分が中心になることを求められて育ったせいか、脇役に成るのが不得意なのではないか。私も最近は聞き役を出来るだけ心がける。ただ一方で自由な会話は、自己の開放にこそよさがある。セールスマンみたいに自分をまげて聞き役に回ったり、お追従の意見を述べるだけではつまらぬ。
追記 2010年1月13日
TV「ためしてガッテン」で、ダイエットが論じられていた。ダイエットそのものには、余り関心がないが、その中でおしゃべりについて面白いことを言っていた。
* 一つの部屋に互いに見知らぬ男を4人入れた。1時間余りの間、会話は6分くらいであった。次に見知らぬ女を4人入れた。1時間以上会話が続いた。
* CTスキャンで脳の大きさを測ったところ、男の方が女より大きかった。しかしある部位については女性のほうが数段大きかった。
右44部位・・・・模倣・共感をつかさどる 左44部位・・・おしゃべり 内側前頭前部・・・・他人への関心
これを見ると女性がおしゃべりなところがよくわかる。一方で、現代社会では男もこの辺をうまく発達させることが要請されるということか。
註 ご意見をお待ちしています。
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