855「「たち上がれ日本」に思う」(4月7日(水)晴れ)

谷垣総裁は、1945年生まれ、文部大臣であった谷垣禎一長男、京都出身、小渕内閣の元バブル崩壊後の金融危機で金融二法の成立などに尽力し、経済政策のエキスパートとして知られる。自転車が趣味だが、最近遊説中に怪我をして話題を呼んだ。
昨年9月、民主党政権が発足した後、499票中300票の得票を得て第24代自由民主党総裁に選ばれた。みんなで選んだこの総裁では何故いけないのだろう、との疑問はわくが、残念ながら現在に至るまで多くの人が自民党を去っている。
そして今日また与謝野馨氏を中心とするグループが去り、平沼赳夫氏を中心とする新党に結束しようとしている。さらに大阪の橋下知事やもと神奈川県知事中田氏なども新党を立ち上げようとしている。新聞に「自民党融解」の言葉が踊っていたがそんな懸念すら感じられる。

そんな中で私は平沼赳夫氏等の新党「たち上がれ日本」に興味を持っている。
「たち上がれ日本」に参加する5人の経歴をごく簡単にしらべた。一つアドバイス、「たそがれ日本」「たちすくむ日本」などとは決して読み違えぬよう・・・・・。
平沼 赳夫(1939年)通商産業大臣、経済産業大臣を歴任。岡山3区。養父は第35代内閣総理大臣平沼騏一郎。自由民主党だったが、郵政法案の衆議院採決で反対し離党。無所属。
与謝野馨(1938年)通商産業大臣、内閣官房長官、財務大臣など歴任。東京一区、前回の選挙で民主党海江田氏に敗れ、比例区で復活。祖父母は与謝野鉄幹・晶子夫妻。
園田博之(1942年)熊本4区。父は外務大臣を務めた園田直。
中川義雄(1938年)北海道出身。元農林水産大臣で不振な死をとげた中川一郎の弟。
藤井孝男(1943年)運輸大臣など歴任。岐阜選挙区。父は藤井丙午氏。
みな谷垣総裁より年上のおじんグループである。

何を主張しようというのかさっぱり分からない、という意見がある。
平沼氏、与謝野氏が当初もくろんでいた鳩山邦夫氏をはじめ多くの人が様子見を決め込んだ。そんなことで前途多難の船出のようである。
しかし私はなんとなく彼らにエールを贈りたく感じるのである。自分と同世代でわが身に重ね合わせるからである。
自民党では「70歳を越える人は比例代表名簿にはのせない。」と、いわば70歳定年のようなものが打ち出されようとしている。河野太郎氏(1963年生まれ)は、河野洋平氏子息。昨年谷垣氏と総裁選を争って敗れた。今回幹事長代理に選ばれた。彼は「自民党を中から改造するために参加した。お年よりはこの際ひいていただいて。」などと言っているとか。与謝野氏等は、その引かされる方の人たち。これから世の中の表舞台から年齢を理由に遠ざけられようとしている。しかしまだ元気、それに世の中に対する見方も若い世代とは大きく違っている。少なくとも私はそう感じる。
そして義憤を感じる対象がある。今のまったくご都合主義で、国民の支持も受けていない少数政党に振り回される民主党のていたらくは何だ。それにそれをきちんと突っ込めない自民党も情けない。このままでは日本はおかしなことになるのではないか。

与謝野氏は均衡財政論者といえようか。福祉も弱者対策も環境もやらなければならないことは分かっている。しかし国債の発行高が示す借入金が多すぎるし、税収も落ち込んでいる。このままでは国家が破綻に瀕する懸念がある、と考えるのではないか。また平沼氏は自主憲法制定に情熱を燃やすこちこちの保守主義者である。それだけに方向感の定まらぬ今の日本の現状を憂えていることは確か。その二人が組んだわけだが、野垂れ死にすることがあっても、それはそれで運命なのではないかと割り切っての行動、と勝手に推測している。
政策がはっきりしない、たとえば郵政でも平沼氏と与謝野氏は意見を異にする。この党は纏まらない、他人がついてゆくわけがない、との意見もある。しかし案外問題は起こらないのではないか、と考えている。どちらの考え方も利害から出たものでなく思想から出たものだからだ。論理的に詰めていけば妥協点は探れる。
次の選挙で台風の目に成るかどうかは分からないが、案外私たちのような年代のものを中心に票を集めるようにも思える。

年寄りは政治表舞台から引っ込んでいろ、といわれたら「税金の多くを誰がはらっていると思っているのだ。俺たちのための政治は誰がするのだ。」と言いたくなるのは当然。選挙は地域単位で選ばれているが、年代別という考えはないのか、人口比に応じて年代から選ぶルールくらい考えろ、くらい叫びたくならないか。

註 ご意見をお待ちしています。
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読者から次のようなメールをいただきました。

1)政治家には年齢は余り関係ないようだ。いくつになってもしっかりしている人も居る。
早くから恍惚の人となる人も居る。でも今回の新党の連中は前者であろう。
かの小沢さんだってホンの少し年下というだけだ。
問題はこのような泡沫新党が民主党を倒せるかだ。倒さなくても良い。主張が受け入れられればよい。そういう意味では泡沫社会党はうまくやった。うまくかき混ぜたといえるかな。でも民主党がだらしないだけかもしれない。
さて、今後だが、このような泡沫新党がいくつも出来てそれが大同団結して、新自民党見たいなのが出来たときに政局の転換があるのではないか。
そうでなければ泡沫「たちがれ」新党でおわるのが運命だろう。

2)先日の立党記者会見で、石原慎太郎の昭和維新の詩(詳しくは「城山三郎の官僚たちの夏」)を聞いて、心新たにしました。
 総理大臣でまあ納得できたのは「中曽根」さんまでですね。戦中・戦後の苦労を知っている人は確りしていますが・・・。