870「電撃ダブル辞任」(6月2日(水)晴れ)

友人のA君から、鳩山首相と小沢幹事長が辞意を表明した、との話を聞いた。「株価は新内閣に期待して少し回復してきた。今マイナス20円くらいだよ。」しかし、日本がどういうことになるのやらさっぱり分らぬと、様子見を決め込んだ者が多かったのか、結局はマイナスで終わっていた。
鳩山さんは、辞任の原因を一に普天間問題、二に政治と金、という。そして小沢さんにも一緒にやめてもらうことにしました、と少しは格好をつける。しかし色々解説を聞いていると原因は「選挙で負けそうだから」がポイントのようだ。支持率が10%台に落ち込んだ、こんなに急に支持率の落ち込んだ内閣も珍しいとか。

さらに別の友人Bさんからのメールを考えているうちに・・・・
鳩山さんが「私もやめるから小沢さんもやめて。」、と言ったのではない、と思えてきた。選挙の達人、小沢さんが鳩山さんに引導を渡したが、辞めるに際してのシナリオは小沢さんが描いた。鳩山さんが辞めることをかなり渋っていた。考えてみれば不思議である。かって彼は「なりたくて首相になったわけではない。」と言ったそうだ。それがこれだけ追い詰められてやめない、続投させてくれ、といったのは、ミユキ夫人の知恵と思う。
基地問題が8ヶ月の迷走を経て普天間に戻った後の対応は、どう見ても「女性の発想」といったものを感じる。謝れば何とか成るだろう。
小沢さんは選挙中心で考えていただろう。これでは負けてしまう、ならば国民をあっといわせるような起死回生のホームランは無いか。それがダブル辞任劇ではなかったか。確かにインパクトは大きい。

今後のことを二つの視点から考える。
まず全体の流れからみれば良かったのではないか。小沢さんが何と言おうと、金丸さんの金庫番であり、カクエイ型政治の典型であったことは否めない。それを最近は、国民が拒否している。カネで動く政治はおかしい。小沢さんの権力は、やはり幹事長という職責ゆえだろう。それを去れば影響力大幅低下してしまうのは必定だ。鳩山さんは誠心誠意やろうとはしたけれども、所詮お殿様、庶民の感覚とずれすぎていた。政治家にはあまり向かない人だったように思う。辞任会見の後「次の選挙には出ないと表明」したとか。細川さんと同じである。
民主党は混乱するだろうけれど、少しは民主的な、現実主義的な、カネに縛られない政治を目指すようになるのでは、と期待される。当面はもたつくようにも思う。とにかく小沢さんのような絶対が消えてしまった。ちょっと意見が異なればまた分裂騒ぎを起こしかねないように思う。

最後に一国民としては、もっと広い視野に立ち、日本全体の進む方向を示してもらいたい。今までの政策の立て方は、余りにも選挙対策、ご都合主義に偏りすぎているように見える。一番極端な例が連立内閣そのものだ。出て行った社民党は、根本のところで民主党と考え方が違う。カズアワセの論理で一緒にしてしまった。しかし米国、基地を持つ沖縄との調整などの問題にぶつかったときそのほころびがでてしまっただけだ。安全保障という点では、平和を願って丸腰でいい、ということにはならないのだろう。とすれば自前の防衛力を持つか、アメリカに守ってもらうか、どちらかしかないのではないか。そこをもう一度確認した上で、総合的にもう一度検討してほしい。

国家の財政状況は危機的状況のようだ。ギリシャと同じような問題が、いつ日本に起こっても不思議ではない。財政健全化という視点では小泉内閣の手法は正しかったのではないか、と感じる。少なくとも新規国債を発行せずにやっていける、プライマリーバランスの確保は必要。そのためには消費税を上げる、一方で景気をよくするためには企業の法人税を下げるなど、色々な手をうたねばなるまい。
もう一つ大きな疑問を感じている点。政治主導はどこまで貫くべきなのか。行財政改革を目指して仕分けなど行なったのはいいが、官僚はその道のプロである。仕分けた側、つまり選挙で選ばれたものは平均的にはアマである。アマであるものをいきなりプロの上に据えてうまく行くほど世の中甘いものなのか。陳情の窓口一本化、国会の役人答弁禁止など再考の余地はないか。
もちろん昨年のマニフェストを現実にあわせて見直すのは当然と思う。今一度基本的視点に立ち返って問題を見つめなおす必要がある、と感じる。

(後記:3日)やはり菅さんが選ばれた。日米の関係を基軸とする様子など、今のところ首肯できる路線をとろうとしているようだ。小沢氏と距離を置こうとするスタンスも国民の支持をうけそうだ。緊急調査では民主党の支持率が急上昇しているとか。しかし早くも国民新党と協調、郵政改革法案を通そうとするなどカズアワセの姿勢が見られる。景気が良くなるように民間の活力をモット利用しなければならない!

註 ご意見をお待ちしています。
e-mail agatha@bekkoame.ne.jp
home-page http://www.bekkoame.ne.jp/~agatha