892「菅さんか、小沢さんか」(8月23日〔月〕晴れ)

友人からのメール
「菅、小沢両氏の争いのときに、妙な意見を新聞で見る。いわく「首相がころころ変わるのはよくない。」である。確かにそういうこともあるだろう。しかしそれは大前提として首相にふさわしい人が首相を務めて居る場合である。
菅氏の支持者からは菅氏がふさわしいという積極的な意見が発表されていないようだ。もしふさわしくないなら「ころころ」でも即時でも代わった方が良い。国のためだ。
この観点から見ると鳩ポッポなんか8ヶ月でも長すぎたような気がする。
首相選びのときは「こういう理由でふさわしい」というのが、前面に出てないと国民の納得は得られないだろう。どうも両陣営ともそういうことには無関心のようだ。」

「ふさわしくない人なら変ったほうがいい。」という考えには賛成である。しかし今までの人物も変ろうとする人物も、ともにふさわしくない人だったらどうすればいいのか。まして決定権のない者はその行く末をどう見つめていればいいのか。
民主党代表戦、菅氏と小沢氏の対決が予想されている。しかし私は実はどちらもふさわしくない人に見えて仕方がない。
菅さんはやたらに妥協する。謝っているばかりに見える。大体一国の首相ともあろうものが「小沢さんが会ってくれない。」とぼやいてみたり、「新人議員に呼びかけても来てもらえぬ」そんな体たらくでどうなるというのだ。それでも立候補を表明、意欲を見せるというのは、裏を返せばそれだけ首相の職に連綿としているようにも見える。

小沢さん:大体国民の8割がもどってもらいたくない人が首相になってどうなるのだ、というのだ。秘書は逮捕され、検察は起訴を見送ったとはいえ、検察審議会が起訴すべきだと結論を出したような人、そのような人が民主党代表に名乗りを上げるなど常識でおかしい。
また鳩山内閣は特に普天間問題で迷走した。しかしその元を作ったのも、迷走させたのも小沢さんだったようだといえぬか。それゆえ、小沢氏がトップに立てば日本はどうなるかは過去1年の日本を見れば分かるといえるのではないか
目指したものは自己の権力の伸長に見える。役人主導から政治主導に変える、陳情は民主党に直接行なえ、それでいて地元に与える恩恵は変らぬ。一部、正しいように見えぬこともないが、よく見れば権力とカネが自身に集まる仕掛けを作ろうとしていると写る。今度の選挙で時々聞こえるのは「決戦のとき」なる勇ましい意言葉、これからの日本をどうしようなどという気持ちが聞けぬ。老いの頑固さと野心だけが見える。
私はこの人が前面に出た場合、独裁政治に陥るのではないか、と恐れる。そして上手なプロパガンダで民意まで変質させてしまうのではないか、と恐れる。丁度ヒトラーが登場してきたときのように。この人は決して表に出ても出してもいけないのだ。

あえてどちらからか選べ、というなら菅さんを選ぶ。右顧左眄する分だけ人の意見を利くように勤めるのではないか、と思う。もっとも菅さんのいう徹底的な地方分権などは賛成しない。下手をしたら国家がばらばらになってしまう。独裁は困る、しかしみんなが勝手な方向に進むのも困る、その中間をうまく取り持ってゆくことがトップたるもののやるべきことだ。
しかし小沢さんが勝つ可能性もあるだろうなあ。決定するのは民主党国会議員であり、地方の民主党員である。選挙となれば自己の利益を中心に動くのかも知れぬ。
選挙で過半を取るためにタレントなど大して政治的な興味を持たぬ人を一時の人気で当選させることはこのようなときに問題になる。もともとが日本全体を考えるなどとは無縁の人たちだから、どうしたって自分の利益だけで考える。
小沢氏が首相になった場合、小沢さんは世論を心底味方につけることは出来ないだろう。それはこれまでの不人気振りからはっきりしている。小沢さんが一部で指導力がある、と報道されているのは議員等に対して、金と権力を後ろ盾にして発揮する指導力ではないか。不満な一般大衆と独裁政治を狙った彼がぶつかり合う。そしてそこで利益を得るものが小沢氏を押す。その結果がどうなるか分からぬ、最後にこの騒動も国民のアクヌキにくらいにはなるのかも知れぬ、と自嘲的見方もできる。理想的な政治家などいない、という・・・・・。

(後記)結局小沢さんが立候補を表明し、代表選挙は菅氏との一騎打ちになった。民主党が3ヶ月前菅氏を首相に推したのはなんであったのか。ここまで書いたこととあわせて「スジの通らぬことばかり・・・・。」西部邁という人が「小沢一郎は背広を着たゴロツキである。」なる本を著した。読んだわけではない。しかしこのセンセーショナルなタイトルに共感を覚えないわけではない。
(後記2)旅行に行くため、次の通信をお休みします。旅行から帰る頃、この話はどうなっているやら・・・・。

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