895「民主党代表戦、菅氏勝つ」(9月14日〔日〕〔曇りのち雨〕)

詩吟のお稽古の後、メンバーで沖縄の喫茶店に入っていた。突然降り出した雨に、「傘があるか。」など話す一方、みな4時を気にしていた。民主党の代表選挙の結果が分かる時刻である。
事前の予想通り、あるいはそれ以上に菅首相が大差で小沢氏を破って勝った。
今回の結果で一番特徴的だったのは下に行くほど菅氏が強かった、ということである。
国会議員は206人が菅氏を支持し、200人が小沢氏を支持した。ほぼ拮抗している。ところが党員やサポーターは252対49、つまりほぼ5対1で菅氏を支持したことなる。

この党員・サポータについてメンバーの一人からこんな投書をもらった。
「地方自治に関し、外国人参政権が論議されている。国の基盤として重要だからだ。驚いたことに、民主党のサポーターには、在日外国人でも年2000円くらいの会費を払えば、誰でもなれ、今度の代表戦の投票に参加できる。当選すれば即総理、そのまま国政選挙と同じ意味を持つ。しかし民主党はその在日外国人サポーターの数を把握していないらしい。現在は、影響力は少ないだろうが、こういうことは外国では実例が有るのだろうか。」〔編集〕
そんな問題点はあろうが、この層はどちらが勝とうが大きな影響は受けない、つまり一般大衆の気持ちを代弁している層、といえるのではいないか。
この層が菅氏を圧倒的に支持している以上、小沢氏に勝ち目はない、というべきか。
支持しなかった理由は一つにはまだ小沢氏の政治とカネにまつわる問題が解決していないこと、その根本には一昔前の金権政治を明快に否定した、というところがあろう。第二には3ヶ月前に小沢氏と共に鳩山内閣が迷走の挙句、政権を投げ出し、菅氏をかついだくせにどうしてだ、という感情である。そして何より彼に何とはなしに独裁のにおいを感じないか。国会議員の意見を聞かぬなら、自分たち国民の意見など聞いてもらえぬのではないか。

そもそも小沢氏にあると言われる政治力とは何であろうか。
大辞泉には政治力とは「1 政治を進めていく手腕・力量。2 自分や相手の立場をうまく利用して巧みに物事を進めていく力。」とある。
定義の前提には、進める方向の存在が必要なのではないか。その方向に国民は自分たちの満足行く菅氏とは明確に違うものを見出しえなかった、あるいは小沢氏側が提案できていない、と解釈され、ひょっとした、その方向は自分たちに利益をもたらす方向、ただそれだけではないか、と誤解されたかもしれぬ。

「誰がなってもたいした変わりはない。」という見方もあった。
その背景には若年層が減り、国際競争力が低下し、円高株安が進行し、不景気が進展しているという状況を変えられそうにない、小沢氏の積極財政が正しいにしてもそれで「借金が増え、日本が破綻する不安がある」ことは隠せない。さりとて太平洋戦争で戦争の恐ろしさを知った国民の目を外に向けさせることもできぬ。閉塞感の中で回答を見出せないし、よい提案するものもいない、ということに対する答えではないか。そうであるなら、みんなで考えてゆくより仕方がないではないか。その意味では政治力というような「ぬえ」のようなものにしがみつかない菅氏のほうが、いいのではないか、と一般は考える。
ただ菅氏が格段に素晴らしいから選んだわけではない。小沢氏では不安だしスジが通らぬから消去法で選んだように見える。そこを考えて積極的に手を打ってほしい。当面は円高対策と景気の浮揚であろうか。どうもこの内閣は円高の問題は仕方がない、後者は雇わぬ企業が悪いくらいに考えているように見える。少なくとも日本のスタンスを明確にし、景気はもう少し企業を大切にする態度を示さなければ、問題は永久に解決されないように思う。

私自身はむしろ自民党に期待する。なぜといえば、もう少し日本の過去を大切にし、日本らしい生き方をするべきではないか、と考えるからだ。保守的なのかもしれない。
しかしひょっとしたらこの内閣は長続きするかもしれない、と思っている。先ほどの投書の人は「これからが又おもしろくなりますか、民主党は分裂に向かってひた走ることになりますから・・・・」と書いてきた。しかし強い風が吹くときに大木よりも風に任せる葦が強いように案外ぬらりくらりと行くかもしれない、と考えるのである。

後記 市場介入が比較的よいタイミング行なわれ、円は85円台まで下げた。この先どうなるか。同期の友人は小沢氏が選ばれるべきだった、結果を一番喜んだのはマスコミと官僚だ、理由は日本の問題点は官僚主導だ、これを打破しない限り、日本の将来はない、それを出来るのは小沢氏だ、としている。そこまで断定し、失敗を恐れずに彼に任せる知恵と勇気を、大衆としては持ち合わせていない、のかもしれない。

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