899「尖閣列島問題を考える・・・2」(9月26〔日〕〔曇りのち晴れ〕)

尖閣列島をめぐる今回の事件で、注目されていないが、日本として重視しなければならないポイントが一つある。沖縄の第七艦隊の存在である。
中国は強硬な態度を取り続けたけれども、当面は尖閣列島に軍艦を派遣したり、施設を作ることは出来ないように思う。漁船も自由にのさばらせることが出来るかどうか。
この第七艦隊のおかげで、中国はこれ以上強攻策をうてないのでは、と考える。敗北続きの今回の事件における唯一の成果、それは米軍から「安保条約の範囲内に尖閣列島も含まれる。」との言質を引き出したことである。また一般的には中国の恐ろしさを再認識させた。防衛という立場から米軍がグアムにいればいい、などという妄想を吹き飛ばしたことも事実。あんな遠くで日米協力などできるものか。

そこで一つの提案。
尖閣列島海域は海上保安庁がパトロールを行なっているが、これに形だけでも第七艦隊に協力してもらうことは出来ないだろうか。一緒に軍艦を走らせることが強烈過ぎるとすれば、海上保安庁の船に乗り込んでもらうだけでもいい。
普天間基地の問題の根本は、沖縄住民の反対である。その反対の原因を考えてみると、日本の防衛か何か知らないけれども、自分たちには何も恩恵を施してくれない、それでいて飛行機が事故を起こす、米兵が不祥事を起こす、問題ばかりを引き起こしている、いないほうがいいではないか。いなくなって困るのは米兵相手に商売している連中だけだ。そういう気持ちではないだろうか。
しかし一緒にパトロールしてくれて、沖縄を守ってくれるということが実感できれば県民の感情も和らぐのではないか。日本を守ってくれる軍隊だから、日本全体で守るべきだ、基地も平等に、というような考え方もあるが、沖縄を守ってくれるという考えも忘れてならぬ。そうなれば米国が要求する「おもいやり予算」を増額することに少しは納得感が出るかも知れぬ。

悪いけれども沖縄は実に悪い場所にある。中国大陸に極めて近いという点だ。自衛隊や米軍を国土の防衛のためにどこに置くべきか、という議論もあっていい。対中国と考えればまず沖縄、対韓国と考えればまず九州、対ロシアと考えれば北海道、同時に人口密集地域を守るという考えなら東京、大阪・・・・。そんな考えにならないか。
そのうち帝国主義的考え、領土拡張を志向し、今一番危険なのは中国に見える。韓国は比較的平和政権、竹島の問題はあろうが対馬までは広がるまい。ロシアはむしろ日本から歯舞、色丹を返せと言われることを恐れている状況。とすればまず主眼は沖縄・・・。
在日米軍も事故を起こさぬよう、あるいは地元によい印象を持ってもらうよう色々努力している。しかし小手先の手段よりも実質を伴う行為が住民の反発を防ぎ、協力しなければいけない、という気持ちにさせる有効な手段であることは言を待たぬ。

最後に一つ付け加えておきたい。
民放をみていた驚いた。あの田母神さんが軍事評論家として皆と議論していた。NHKが大相撲の実況放送をやめると宣言したのに、いつのまにか元通りになっている・・・・それに近いことかも知れぬ。あるいはあの論文の根本が当たっていることに、一部が要約気づき始めたのかも知れぬ。
その彼が言うことに「一つ注意しなければならないのは日米安保があるからといって、米軍が右から左に動いてくれるわけではない、という点だ。米国の国益にかなうかどうか、大統領の承認や議会の承認も必要なのだ。まず日本は自分自身で国土を守るということに努力しなければならない。そこで初めて米国が助けてくれるのだ。」

(読者の一人から次のようなメールをいただきました。)
今回の日米合同演習の題材は「尖閣奪還作戦」だそうです。想定は尖閣を軍事占領した中国軍を日米両軍が包囲して奪還する作戦。
これは米国が安保を本気で発動するという意思表示ですね。
演習の時期は大統領来日直後だそうです。
具体的には第一段階で制空権制海権の確立、これは彼我の戦力差から瞬時に出来るそうです。それで占領軍の補給を絶つ。
第二段階は海空から砲撃爆撃で敵の戦力の破壊、ついで空挺部隊が降下して残敵の掃討だそうです。この場合も最も出血の多い陸上戦闘は海兵隊でなく自衛隊が受け持つことになるようです。
米国はタイミングよくこういう計画を出せますね。普段から準備しているからですね。
これは金門馬祖両島の奪還作戦とにていますね。多少のアレンジをしただけでしょう。
普通なら、新たに摩擦を呼ぶようなことですが、
中国みたいな国に対してはこの程度のものを見せ付けるのが良いかもしれません。

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