958「LED電球・・・・必ずしも省エネにならず」(4月17日(日)晴れ)

東日本大地震で、今夏は大幅な電力不足が叫ばれ、節電が呼びかけられている。
そのうち家庭用の切り札といわれるのはLED電球。
何しろ電力使用量を80%もカットする上、寿命は40000時間などと超高寿命。
問題は電球のお値段、従来のシリカ球は100円もしなかったのに、2000円もする。
それでも我が家も其の波に乗り遅れまいと一つ買ってみようという気になった。
LED電球売り場に行き、まずチェックしたのが明るさ、口金の大きさと本体の大きさ。
口金は直径が26mmのものと17mmのものがある。ボール電球など多くが前者、ダウンライトなどに使われる小型電球が後者。
大きさは実は昔蛍光型の電球を買ったときに失敗した。高さがシリカ球の比べて高く、うまく収まらなかった。LED電球もシリカ球に比べ、1cmほど背が高いから注意を要する。
価格は時の勢いに乗っているのか、店頭では余り値崩れしていないように見えた。しかし価格.comサイトには1000円以下のものも出ている。LED価格も安くなっているようだから、皆が使い出せばさらに安くなるのではないか。

商品を見ているうちにいくつか疑問がわいてきた。
何故みな袴みたいなものを着けているのだろう、あれなら雨天でも大丈夫か、電球の中はどうなっているんだろう。口金がねじこみ式のものばかり、しかし我が家の照明は蛍光灯主体、ローゼットはどうするのだろう、なぜ表示を従来のようにWで表示せずlmで表示するのだろう。寿命は40000時間とあるが寿命が尽きると消えてしまうのだろうか。

以下ウエブサイトやシャープとパナソニックのカタログなどから仕入れた話。
ウエブサイトに電球を分解した報告があった。ガラス部分を少し力を入れてひねると、簡単に外れたそうだ。基盤の上に5個か6個のLED素子が並んでいたそうだ。分解者は造詣が深いらしく、それがすぐに日亜化学工業の素子であることが分かった。日亜化学工業・・・・あの20世紀中は困難といわれた青色発光LEDを1993年に製品化した会社。そのほかLEDと発光体を組み合わせた白色LEDなども開発している。しかし会社の研究者中村修二氏とツーフロー特許権帰属問題を起こしたことも記憶に新しい会社。とにかく其の素子が並び、それに通電されることにより電気がつくのだとわかる。なおLEDが青色発光LEDとして、従来の窒化ガリウムか、それとも騒がれている酸化亜鉛系か、興味があるか分からない。

カタログに交流100V、周波数50/60Hz以外の電球では使用しないでください、とある。またあるサイトにはLED電球は直流でのみ光る、とある。どうやら基盤の下には直流変換装置が入っており、この部分が少し大きくなるらしく、そのために袴をはいたような構造になっているらしい。電球部分の出ている全光束タイプのものとスポットライトなどにむく下半球光束のものが有るから用途に応じて択べばいい。
ところでLED電球には、何百ルーメンなどと書いてあり、シリカ電球のWと表示が違うからややこしい。ルーメンとは光束の単位で、簡単には光源の発する光の量と考えればいい。従来表示は光源が使うエネルギーであるから、それに光変換効率が加味されている。
あるサイトには白熱電球 16ルーメン/W、白色LED 30ルーメン/W、蛍光灯 50-100ルーメン/Wなどと書いてあった。これが正しいとするなら、蛍光灯に比べてLEDはあまり変換効率がいいとは言えない。製品カタログを見ると、スタンダード昼白色のもので90、電球蜀相当のもので65ルーメン/W程度であるから少し高いが、蛍光灯に比べてそれほど勝る、というわけではない。
LED電球の寿命はカタログの欄外に光束が70%まで低下する時間である。このようなことを考えてみるとLED電球の特色は、寿命が1000-2000時間の白熱電球、6000-15000時間の蛍光灯に比べ格段に長い。そうすると、交換の難しい場所には最適だが、それ以外では必ずしも必要でない、という気もする。

直管型蛍光灯タイプのLEDはパナソニックで販売されているが、まだ商品として大きく売り出すほどのものではないようだ。従って丸い蛍光灯型LEDなどは先の話。
最後にLEDの欠点。熱に弱いのだそうだ。それゆえ「断熱材施工器具では使えません。」「ランプは周囲温度0-40度の範囲でご使用ください(パナソニック)」などと表示されている。また水に弱い点は普通の電球と同じ。袴が付いているからといって防水機能があるわけではない。
「ラジオやTVなど音響および映像機器のそばで使用すると雑音が入ることがある」という点は良く理由が分からなかった。
我が家では廊下の照明等には使おうと思うがそれ以外は当分考えないことにした。

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