卒業して50年以上になる私の高校は今でもなかなか熱心に活動している。歩く会、山の会、釣りの会、囲碁の会エトセトラ、エトセトラ、そのうちの一つの定例飲み会は1ヶ月に一度、新宿と高円寺のパブで行なう。サンデー毎日の私は良く出席する。もっと女性に出席してほしいのだが、いつも男ばかり4-5人。談論風発の後、いつもカラオケ。
今日は高円寺のチキというところ。仲間内のA君が愛用しているところである。ママがなかなか親切で、色々食い物を出して歓迎してくれる。ただしママは、最近は土曜日勤務、外の日でもいいのだけれど、あのママでなければ気に入らないと、高円寺でやるときはいつも土曜日になっている。開始は、いつもは6時半だが、今日は手違いがあって7時すぎに開始。男4人だが、何とB君が奥さん同伴で来られた。
B君は、高校時代あまりよく存じ上げなかったが、最近はなかなかユニークな見方をする人と尊敬している。今日は、エネルギー問題について
「どうも荒っぽい数字でもいいから、そういうものを使った議論がない。たとえば太陽光発電では100万kw起こすのに、3kmか4km四方にパネルをしかねばならぬ。風力ではどうか。そのコストはどうか。そういったものを踏まえないで将来は自然エネルギーにすべきだ、等といわれても鼻しらむ。」
その通りであると思う。B君の話をもう少し続ける。
「ある人の本に蒸気機関車が出来たころも、飛行機が飛んだころも何度も事故が起こった。そして多くの人がなくなった。コンピュータが出来たころもトラブル続きで、非難する人が多かった。しかしふりかえって現在、汽車や飛行機、あるいはコンピュータを開発すべきでなかったなんていう人はいない。そしてこれらの技術が完全に確立するためには100年くらい期間が懸かる。」
彼が「原子力も捨ててしまうという選択肢はないだろう。」というのか「風力発電、太陽光発電にシフトすべきだ。」というのかは判然としない。しかし地震で降ってわいたような日本のエネルギー問題の議論もこのような長期的視点が必要ではあるまいか。
B君の話をさらにもう一つ。「この夏ひょっとしたら大停電が起こるかもしれない。電圧が下がり、周波数が維持できなくなるだろう。しかし日本の場合は、電力会社がじっと見ているだろう。そして本当に危険になればあるブロックを停電させる処置を取るだろう。もちろんその地域は端のほうから、そっと行なうに違いない。」
「いっそのこと中央官庁から停電させればいい。そうすれば電力のありがたみが分かる。今の政権なんぞ自分の身に降りかかなければ九州や四国くらい停電してもいい、と考えているのではないか」と誰かが聞けば「自分の金の出所を叩くものか。」
「しかしアメリカなどでは停電は当たり前のように起こる。」
「そういえば若い頃インドネシアに行ったがそこではしょっちゅう起こった。1日2時間も停電が起こっては役に立たんじゃないか、と聞くと「残りの22時間はついている。ありがたいじゃないか。」と答えた。」
「しかし停電が起こると何も出来ない。コンピュータは止まってしまうし、ファックスは送れない。風呂も沸かなければ、トイレも使えぬ。」
「工場によっては24時間電気が供給されていないと製品が出来ない例も有るそうだ。」
「考えて見れば24時間電気が止まってはいけない、という日本は異常な国なのではないか。」
議論は延々続いたが「日本は異常な国」という言葉が印象に残った。
菅政権について、私は否定的意見を期待したが、B君の意見は面白かった。
「吉田茂、池田勇人のころ、内閣には大蔵省を中心とする強力なブレーンがついていた。それが何時のころにか消えてしまった。政権奪取を夢見る一匹狼が政権をたらいまわしにする。彼らにはブレーンもいなければ、自身勉強もしていない。小泉首相はまだ何かがあったほうだが、その前後宇野、小渕、福田、安倍、麻生、民主党になって鳩山、菅、みなそうだ。素人がいきなり政権のトップに着いたも同然だ。一方でマスコミと政権、官庁は常に対立している。前者は後者をひきづりおろすことを商売としている。どんな政権についても同じことにならないか。1年もたたぬうちに交代させられる。」
これらの議論も書き出せば切りがないが、やめにする。しかし中々考えさせられた。
そのうち外の客もいるからそのうちカラオケになった。カラオケが始まるとうるさくて議論にならぬ。郷に入っては郷に従えとばかり、我々も蛮声を張り上げた。
10時過ぎに終了。こういう友を持ち、会に健康で出られ馬鹿話を出来ることはうれしい。70歳、古希、実を言えばもう1割以上の者が他界している。あるものは病気、あるものは事故、あるものは不祥事・・・・人間何時何が起こるかわからぬ・・・。
註 ご意見をお待ちしています。
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