「風と共に去りぬ」のアメリカ    青木 富貴子

「風と共に去りぬ」のファンである著者が、同作品を通じて南部アメリカ社会に対する考察を行う。
アメリカ人の考え方の本質を理解する上で非常に役に立つ書と思う。
スカーレットのウエストを締める写真(83p)を見て白黒を反転させてアメリカに白人に見せたらどんな顔をするだろうかと思った。

・ハッピーな奴隷などというものに共感を持てない。・・・「風と共に去りぬ」をもう一度試しに読んでみようなどとは思わないのである。もう、忘れてしまえ!(46p)
・頭で平等を重んじると考えても、親密感がなければ違和感の方が強く表に出てしまう場合が多い。その違和感が黒人には人種差別的と受け取られるに違いない。平等を重んじる考えは多くの書物を培うことの出来るものである。ところが、本当の親密感や親近感は、黒人に接したことがなければ、そうは簡単に生まれる物ではないかも知れない。一般的に、南部は北部に比べ、そうした親密感がもっとあるというのは、当たっているような気がする。(200p)
・60年代以降、西部劇は全くすたれてしまった。・・・・インデイアンが悪者だというステレオタイプの間違いに気づいてから・・・・(207p)