完全失踪マニュアル 樫村 政則
現代人の多くは失踪・・・「自分一人の力で、自発的に、それまでの日常の環境を断ち切る」願望がある。本書は私立探偵の立場から1ヶ月編、数ヶ月編、数年編、永久編に分類して、多くの例証をあげながら解説している。
・自らの意思による失踪がはっきりしている場合、警察は何をするだろうか?はっきり言って、何もしない。コンピューター登録をするだけで、捜索活動は全くしない。(37p)
・(筆圧から居場所をつかまれた現金持ち逃げ犯)5分ほどして電話台のメモ用紙を見つけた。それをさっそく鉛筆でこすると、日付と電話番号、ホテルの名前が浮き上がってきたのだ。(83p)
・(銀行の口座番号が分かった。)埼玉県飯能地区のキャッシュデイスペンサーで頻繁に利用されていることが分かった。その付近に2週間ほど張り込んで・・・・(92p)
・山森氏は「大学には週に1回だけ研究に行けばいい」と言って、毎週出かけていた。・・・・勤務先に電話をして問い合わせたが「そんな人物はいない。」との回答だった。・・・・「いったいあなたは誰ですか?。」・・・・山森氏は5月に喀血して死んだ。死因は全身に転移した末期ガンだった。(140p)
・戸籍を買う時のポイント(北朝鮮スパイの場合)
未婚者で知人や親類が少ない
前科がない
銀行に口座を持っていない
借金がない
長期間行方がえ分からなくても騒がれない。(185p)
・仮面性が大きな魅力のひとつである「伝言ダイヤル」「ダイヤルQ2」「テレホンクラブ」「パソコン通信」。(193P)
・(悪いレッテルを)剥がすことが難しいのだったら、自分で新しいレッテルを上から貼ってしまえばよい。(196P)