三十九階段    ジョン・バカン

創元推理文庫  THE THIRTY-NINE STEPS  小西 宏 訳

アフリカからロンドンに帰ってきて、退屈しきっていたリチャード・ハネーの部屋に、謎の男スカッダーが入り込み
「私はユダヤ人を中心とする国際スパイ団の来英するギリシャ首相暗殺計画を知ってしまったため、連中にねらわれている。かくまってほしい」と頼み込む。
ハネーはかくまってやるが、スカッダーは殺されてしまう。
次は「私が殺される番!」と牛乳屋に化けて自分の部屋を抜け出した彼はユーストンから列車に乗り、ダンフリーズに近い名もない田舎の駅を出発点に、文学好きの青年の家、ハリー卿の屋敷と逃げ回るが、追っ手は手をゆるめない。
3度目、道路工夫の服装で考古学者の家に逃げ込んだところ、主人はスパイ団の大物その人。
またあわてて逃げ出し、道路工夫の家に潜んだ後、ロンドンに戻り、叔父で外務次官のウオルター卿に訴え出る。
最初は信じなかった叔父も、実際にギリシャ首相が殺されて大慌て。
一味はイギリスを逃げ出そうとしているらしいのだが、ヒントはスカッダーのノートにあった三十九階段と時刻のみ。
これを満潮時に39の階段が現れるイギリスの海岸に脱出の船が来ると見破り、刑事と共に待ち伏せるのだが・・・・。
中編ながら、小気味の良いスパイ小説である。

・暗号文解読(50p)