三人のこびと   フレドリック・ブラウン

創元推理文庫 THE DEAD RINGER 井上 勇 訳

エド・ハンターシリーズ。

夜中に私は銃声をきいたような気がした。外に出ると草の上に子どもがうつぶせになり、横たわっていた。背中からナイフのつかが突き出ている。アム叔父とチンパンジーの飼い主ホアギイと娘が一人私のほうにでてきた。娘はポーズショウに出ているリタで、死体を発見したという。私はアム叔父に言われて娘をつれだし、いっとき慰めた。娘はなかなかきりょうよしだ。それにしてもこのこびとは一体何者で、なぜ殺されたのだろうか。このときなぜか小屋のこびとモート(小佐)がおびえているように見えた。

アーミン・ワイス警部等が捜査にのりだすか、なぜか私は気に入られて、家に招待されて練習中のトロンボーンの腕を披露する傍ら捜査への協力を依頼される。

やがて具合が悪いとされていたチンパンジーのスジーがいなくなった。調べてみるとタンクの中で死んでいた。チンパンジーはホアギイが近くの森に埋めた、という。ところが私はしばらくして檻のなかに横になっているスジーを見たように感じた。奇妙に感じた私は埋められた場所を発掘して調べるがやはりスジーの死体だった。何かの錯覚だろうか。

そうこうするうちに今度はタップダンスの天才少年ジガブーが殺された。不可解な連続殺人事件に、甥に尻をたたかれたアム叔父がやっと重い腰をあげた。

最近起きた少年誘拐事件はどう関係してくるのだろうか。

このシリーズの読ませるところはエドとハンターを中心とする登場人物の動きがなかなかよく描かれていること、かなり奇想天外なトリックを使って読者をあっと言わせるところなどだろうか。今回は年頃のエドとリタの恋が横糸になっている。それにしてもぬいぐるみのチンパンジーと本物のそれは区別がつかぬものだろうか?

031007