新潮文庫 THE A.B.C. MURDERS 中村 能三 訳
ポアロにABCとだけ署名された匿名の挑戦状が届いた。指定の日、指定のAのつく場所で、Aで始まる名の老婆が殺される。続いて挑戦状。Bで始まる名の娘、また挑戦状、そして殺人、Cで始まる名の土地の
名士、最後はDで始まる....。相互の関連が何一つない。
しかし作中には頭文字がABCで現される犯人らしい男の暗示がある。最後に共通点としてのナイロンストッキングがうかびあがり、これを売り歩
く少し頭の弱い男が逮捕される。しかしポアロはなぜ犯人はこの犯罪を起こしたかを推理する。
実は土地の名士 の弟が、財産を相続するために、目的のものを含む複数の人間をABC順に殺し、
無差別殺人を装い、これを精神的に弱く、人からいわれたことを信じやすい男 に自分がやったと思い込ませようとしたものだった。
「殺人者というのは常に賭博者だ。」「何か隠している人にとって話し合いほど危険な物は無い。」「人は起こったことを話すときに必ず選択をしている。」などポアロ実は作者の考え方が随所にあらわれている。
* 無差別殺人
* 他人を利用しての殺人
* いったん犯人が分かった後、真相を再び究明
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