創元推理文庫 DEATH IN ROUND3 宇野 利泰 訳
消えた花嫁
彼は、街角で知り合った女と結婚式を挙げ新婚旅行の旅にでるが、翌朝彼女は消えてしまう。ホテルの関係者も、公証人もそんな花嫁には会ったことがないという。
実はこの彼女は莫大な遺産を相続していたが、その後見人が彼女を処分し、財産を乗っ取ろうとしていたのだった。彼女の存在がイニシアルのあるハンカチで証明され、刑事の協力を得て、彼は彼女を救い出す。代表作「幻の女」と似たアイデアである。
墓とダイアモンド
孤独な富豪の老女が死ぬ。彼女持っていたダイヤは彼女と共に埋められるはず。悪党二人は相棒が墓の中に入り、主役が後から進入してダイヤを盗ろうと計画。
死体安置所に忍び込むと、二つの棺、老女の死体を一方に移し、空いた方に相棒が忍び込む。棺が墓所に運び込まれた一日後、主役はチョコレートで型を取った合い鍵を使って忍び込もうとする。しかし墓所のダイヤはもちろん偽物、その上彼らは、棺を取り違えたから、相棒のはいっている棺は土の中。
殺人物語
自分を踏み台にして今は著名になった昔の友を、彼は殺してしまった。彼は、それをずっと昔に書いた小説の様に見せかけて、出版社に持ち込む。しかし、刑事はそこをするどく見つけて・・・。殺人現場にあった物がごく最近のもので、それが元で犯人のアリバイが崩れるところは、よくあるパターン。
死の第三ラウンド
手はずでは、チャンピオンは、KO勝ちする事になっていたが、機嫌を損ねた挑戦者に第3ラウンドKOされてしまう。しかし、チャンピオンの背後にはピストルで撃たれた跡が・・・。そして私の懐には、そのピストルが・・・。
実はマネージャーは、チャンピオン勝利に多額の金をかけていた。しかしやられそうだったので、膝の上に置いた背広に隠したピストルで挑戦者を撃った。
騒然とした中、音など聞こえるわけはない。 ところがチャンピオンが倒れかかってきて、弾が当たってしまった。
あわてたマネージャーは私の懐にピストルをさし入れ、知らん顔・・・・。
検視
夫が死んで、彼女は保険勧誘員のハリーと再婚したが、そこに思わぬ吉報。生前、夫が買った馬券が大当たり、15万ドルの大金が入ることに。しかし、買った馬券がどこにもない。
結局夫と共に埋葬してしまったと考えるが、ハリーは妻の墓暴きに反対する。
それでも彼女は墓を発掘し、当たり馬券を発見した。しかしそれがもとになって、ハリーが彼女を誘惑し、保険金を夫にかけさせ、毒入りウイスキーを飲ませて殺そうとしたこと、そのウイスキーで第三者が死んだこと、そして今、風呂に入っている彼女を太陽灯を倒して感電死させようとしていることが明るみに・・。
チャーリーは今夜も来ない
刑事の父親は、連続たばこ屋強盗事件を追っていた。息子は警察官になりたがっていたが押さえつけてきた。連続殺人犯と息子の数々の符号、事件の起こった日に息子がいない、ともに左利きだ、部屋からは襲われるたばこ屋を暗示する新聞のきりぬき・・・。まさか、息子が犯人では?父親の苦悩。
しかし、息子は犯人ではなく、彼もまた犯人を追っていたのだった。
街では殺人という
敏腕弁護士ピーターは、昔の恋人が、田舎の町で、死んだ夫の件で彼女を恐喝していた市会議員を撃ち殺した容疑で逮捕されたと聞き、あわてて駆けつける。壮大な実験により、弁護士は銃が発射されたのは彼女からではなく、通りがかりのトロリーからだったことを証明する。
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