ブラック・コーヒー        アガサ・クリステイ

ハヤカワ・ミステリ文庫  Black Coffee  麻田実訳

ロンドン郊外に居を構える科学者クロード・エイモリー郷は新しい爆発法を開発し、その方程式を長封筒に入れておいた。ところが盗まれてしまった。屋敷に出入りした者はいないようだから屋敷の中の者の犯行と考え、全員を集めて申し出るよう要請、部屋を暗くしたが、その間に毒薬のヒオスシンの入ったコーヒーを飲まされて絶命した。

ポアロがへーステイングス郷を伴って登場する。そしスコットランド警察の面々。屋敷にはクロードの妹キャロライン、息子のリチャード、リチャードの妻ルシア、クロードの姪のバーバラ、秘書のエドワード、執事のトレッドウエル、そして奇妙な客カレリ博士が滞在していた。

話がすすむうちにルシアとカレリ博士の関係、お互い相手が犯人と思いかばいあう証言をする夫婦、二つの毒入りコーヒーカップの存在などが明らかになってくる。そして自由奔放にふるまい、捜査をきりきりまいさせるバーバラ・・・・・。

暗い中での毒薬による殺人、意図的なミスデイレクションなど古典的だが、ウイットに富、雰囲気の盛り上げがなかなか素晴らしい。初演は1930年と言うが今でも楽しめる。