ブルームーン亭の秘密     パトリシア・モイーズ


ハヤカワ・ポケット・ミステリー TWICE IN A BLUE MOON 近藤 麻理子 訳

至急ご一報ください、貴殿の大伯父様の遺言について、貴殿の益となるお知らせがございます・・・身寄りのないスーザンが出かけて行くと、伯父の死により彼女は居酒屋「ブルー・ムーン亭」を相続することになった。
幽霊が出没するとの噂もあり、荒れ放題だった店は、レストランで修行をしたことのある彼女の努力で復活、繁盛しはじめたが、その矢先、客がスーザン自慢のキノコ料理を食べて死ぬという事件が起こってしまった。死の使いと呼ばれる地元では有名なキノコだ。ロンドン警視庁からヘンリ・テイベット夫妻が到着し、捜査が始まり、店はあがったり、遺産を同時に受けたジェイムズは店の売却を勧めるが彼女は続けることを決心。
そして第二の毒死事件。大伯父が何故生前あれほどつましい生活をしていたか、大伯父の妻のマーガレットは夜半に黒い猫と共に自殺したと言うが本当か、など疑問が次々に浮かび上がってくる。一方でジェイムズに口説かれてスーザン彼と結婚する事になる。
しかし突然襲われて・・・・。気が付いたときには全てが解決していた。実はブルームーン亭はある自動車会社の工場建設予定地の入口にあった。ジェイムズはなんとかそれを手に入れようとブルームーン亭の評判を落とすためにコックを巻き込んで毒入りキノコ事件を起こしたり、プロポーズしたり、最後は自動車事故を装って殺そうとたりしたのだった。
ロマンスと謎解きにみちた作品は読んでいても書いていても楽しい。毒入りキノコの記述に見られるように調査は詳細に行われており、作品の進め方にも無理がない。こんな作品が掛けたらな、と思った次第である。
・仕事をやめろ、僕と結婚しろに対して
あなたの話を聞いてると、まるで私はトリアノン宮で乳しぼり女をやっているマリー・アントワネットみたいじゃないの!(168P)
・ブレーキが故障したときギアチェンジと坂道によって車を止める様子(174P)