ハヤカワ・ポケット・ミステリ THE GRAY FLANNEL SHROUD 森 郁夫 訳
業界に飛込んで2年目のデイヴはハガテイ・テイト・アソシエイツの代表者補佐を勤めるやり手。ある日社長のホーマーに呼ばれて、急病の前任者に変わり、全社売り上げの七十五パーセントを占める顧客パーク食品の宣伝を担当する事になる。この会社は幼児食品の会社だが、実際の赤ん坊<パーク・ベビイ>を使って新宣伝を繰り返している。
ところがそのPRに関わりを持った事から、地下鉄ホームから突き落とされかかったり、自分の飲み薬で、中毒を起こしたり、担当のカメラマンが焼死したりする怪事件が起こる。
そして会社からはアニイというファッションモデルのために大金が引き出されており、しかも彼女が死体で発見される。一方デイヴはパークベビイが偽物でアニイの子供であることに気がつく。
話の筋書きはアニイは社長の愛人、子供ができたが、ちょうどその時パークベビイが病気で死んでしまった、そこでその代替えにその子をたてた、しかしアニイがゆすってきたので大金を払ったというもの。そしてデイヴは口封じをかねて、副社長になるが
殺人事件ばかりは許せない。そこでアニーの情夫に社長を強請らせ、果たして社長が殺人犯か確かめようとするが引っかかったのは・・・・・。
軽快なユーモアとギャグが魅力でサラリーマン小説として白眉であると思う。
・百万の飢えた赤ん坊が話題になった場合、涙腺は簡単に開く物じゃない。所がある地方新聞が、一人の朝鮮の孤児を、一人の小娘の養育を引き受けたとき、世間はどっと感泣した物だ。(35P)